西原 健太選手 (札幌大谷)
寸評
全道大会と比べると神宮大会では見違えるピッチングをみせてくれたのが西原健太。本来の調子で投げると、これほど実践的なピッチングができる投手なのかと驚かされた。神宮大会のピッチングを振り返っていく。 (投球内容) 右オーバーから投げ込む直球は常時130キロ~135キロ程度で、ここぞという場面で138キロ~140キロを出す。回転数が高いストレートで空振りが奪える球質となっている。北海道大会で見られた真ん中近辺に集まることはなく、厳しいコースへ集めたピッチングができており、120キロ前後のスライダー、緩いカーブを混ぜながらピッチングを展開する。 コーナーへ鋭いボールを投げ込んでおり、フルスイングできるコースにボールが来ない。ボール先行になっても慌てる様子はない。しっかりと落ち着いてピッチングを組み立てることができており、今大会のピッチングは偶然ではないのがうかがえる。 (投球フォーム) 走者がいなくてもセットポジションから始動する。左足をゆったりと上げていきながら、右足の膝を適度に曲げてバランスよくたつ。左足を遊撃方向へ伸ばしていきながら、少しずつ重心を下げる。軸足を深く折り曲げることなく、少しずつ軸足に体重を乗せていきながらゆっくりと推進をしていく動きを見せている。深く軸足を折り曲げるわけではなく、軸足を折らず、うまく着地ができないフォームでもない。むしろ体重移動は良い形である。 全道大会の動画をスロー再生で見ると、軸足に体重を乗り切る前からテークバックを取ってリリースに入っている突っ込んだ動きになっていた。それが見事に改善されていた。 内回りのテークバックを取って、トップを作り、リリースに入る。肘が先に出ており、球持ち自体は良く。体の近くで腕を振ることができる。上半身、下半身の動きを見ても連動されており、神宮大会でも結果を残せる投球フォームだったといえる。
更新日時:2019.01.04
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