甲斐 翼選手 (宮崎日大)
短評
（観戦レポートより抜粋 2012年03月24日） 宮崎日大の新２年生・甲斐翼である。大きな翼（腕）を広げるとそれを強く振り込んでは、大きな体を強烈にねじ込む。そして踊っているかのようにマウンドで躍動する。 この日の甲斐は、決して調子がよいとはいえない中、しかも、この悪天候で先発し、６回を６安打の１失点と先発の役目を果たし、背番号１の尾崎に繋いだ。しかし、８回、その尾崎が２四球と安打を打たれ、無死満塁。ここで一旦レフトの守備に就いていた甲斐が、再びマウンドに上がった。 ９番・東を投飛に打ち取ると、１番・橋本を見逃しの三振、２番・松田も左飛に打ち取り、大ピンチを見事に断ち切ったのだ。最終回には、強烈なピッチャーライナーを胸にうけるというアクシデントに見舞われ、２点を失ったが、それでも最後まで投げ抜いた。 「どんな状況でも投げられるという点では、今日は勉強になったんじゃないですかね」（河辺寿樹監督） 風にも負けず、アクシデントから立ち直るメンタル強さとスケールの大きな将来性。それは、いずれ全国の主役を張るべき大器の姿が、垣間見えた瞬間でもあった。
更新日時：2012.03.25