浅井 拓選手 (向上)

浅井 拓

球歴:向上

都道府県:神奈川

ポジション:遊擊手

投打:右 / 左

身長:183.0 cm

体重:72.0 kg

学年:卒業

寸評

 2012年度において、神奈川を代表する内野手です。安定した遊撃守備に、右に左に打ち返す好打で魅了します。旧チームでは1番打者でしたが、この春は3番打者として出場していました。 (第一印象)  大型ですが雑なところがなく、非常に安定した遊撃守備を見せる選手。凄みはありませんが、好い選手だなと素直に実感させられます。 (ディフェンス面)  大型なので、プレーにスピード感や動作のキメ細やかさ、フットワークの非凡さなどはあまり感じません。しかし派手さはないものの、堅実なプレーをする選手との印象を受けます。更に地肩も基準以上ですし、上のレベルでもニ遊間を担って行ける素材ではないのでしょうか。  一塁までの塁間は、だいたい少し緩めて4.3秒台前半。もう少し最後まで全力で走り抜ければ、コンスタントに4.2秒前後とプロの基準レベルに到達するだけの脚力はありそうです。ただ高校生としては速いですが、上のレベルでは平均的な脚力。足を売りにするほどのものは、正直ないのではないかと考えます。 (打撃内容)  この春、向上の試合を3試合ほど観ましたが、ちょっと打撃では物足りない内容でした。ただ昨夏の模様を見直すと、右に左へと、幅広く打ち返す好打者ぶりが光っていました。柔らかさを活かした合わせるミート力はあるのですが、もう一つ強く叩くことができないのが物足りません。 <長所>  足を早めに引き上げて回し込みので、始動~着地までの「間」が取れています。それだけ、いろいろな球に合わせられるポイントの多さが自慢です。それでいて、踏み込んだ足元もインパクトの際にブレないので、外の厳しい球や低めの球にもついて行けるところも魅力です。  打撃の準備である「トップ」も早く作れていますし、バットの振り出しもミートポイントまで綺麗に振り抜けています。特に頭を上手く残して、低めのボールを上手く拾う打撃には光るものがあります。 <課題>  足を大きく上げて下ろすために、目線が大きく動きます。そのため、ボールの芯をシッカリ捉え切れないことが多いのではないのでしょうか。動きも大きい分忙しく、もう少し上下動を抑え、シンプルなものにできるとロスが減りそうです。  バットの振り出し自体は好いのですが、懐にある程度のスペースを確保できないとボールが捌けません。一つは、ベース側にインステップさせていることと、けしてインサイドアウトというスイング軌道にないことに原因がありそう。そのため内角の捌きには、少し窮屈なものを感じます。
更新日時:2012.05.22

将来の可能性

 現時点では、守備は中の上。走力は、平均的といった感じです。打撃もミートセンスなどには優れますが、木製バットで140キロ級のボールを打ち返すには、スイングの鋭さ・強さという観点では気になります。そういった意味では、少々上のレベルのスピード・球威には戸惑う可能性を感じます。  ただドラフト候補といった凄みは感じませんが、名門大学などで野球を続けて行けるだけの総合力はあります。あえて厳しい環境に身を置き、高い志しを持って取り組んでみてはいかがでしょうか。上手く4年間で技量を伸ばすことができれば、卒業後は更にその上の野球も意識できる存在になっていることでしょう。
更新日時:2012.05.22

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