シング・アンドリュー (明徳義塾)
- 寸評
- フィジー生まれの強肩強打の外野手。この選手は肩、足の速さと身体能力の部分を取り上げられているが、私は野球が出来る外野手として評価している。これも名将・馬淵監督の緻密な野球に揉まれたことで、天性の身体能力の高さを活かす技術を身につけることができたのだろう。シング・アンドリューのプレーを振り返っていきたいと思う。
(打撃)
スタンスはスクエアスタンス。ヘッドを投手方向に向けて、ベース寄りに構えている。構えを見ると腰が据わらず、個人的には好かないフォームだが、無理に体をぐっと入れず、力まずに構えるのがミソだと思う。
投手の足が着地したところから始動を仕掛けていき、足を回しこむように上げて、真っ直ぐ踏み出していく。始動が遅いので、ボールをぎりぎりまで引き付けて打つスタイルだ。レベルの高い投手になると差し込まれやすくなる傾向があり、それが欠点だ。トップを深くとっていき、振り出していく。グリップは体の中に移動しているのが気になる。上から強く叩けるスイングができており、低めのボールに対してもヘッドが下がらずに上から叩くスイングができているのは驚かされた。
レベルの高い投手になるとインコースには苦労しているが、アウトコースにはかなり強く、島袋クラスの投手に対してもヒットエンドランでライト前に打ち返す器用な打撃を見せた。私が彼のことを野球が出来る外野手として評価するのはこの打撃にある。
(守備)
打球に対する反応は良く、俊足を活かした守備範囲は中々広いのではないだろうか。自慢の強肩だが、バックホームする機会はなかったものの、ライト最深部から二塁へ送球して、ワンバウンドでセカンドベースへ届く返球を見せた。ライトゴロを3回記録したといわれる超強肩。それを拝見するのは次のステージからでも遅くない。
(走塁)
塁間タイムについては測ることはできなかったが、三塁打を打った時の走塁がかなり速かった。一塁を蹴ってから加速が素晴らしかった。 - 将来の可能性
- 打撃自体は独特のメカニズムで打撃をしているので、一つのズレで大きく打率を落とす選手であり、高知大会で打率が低いのはそういう側面が考えられる。ただこの選手、右打ちが上手い選手であり、エンドランといった制約のある打撃をこなすことができることに驚かされたし、守備・走塁も鍛えられている印象を受け、野球が出来る外野手と評価している。緻密な野球をする明徳義塾で揉まれながら高い身体能力を活かす技術を身につけたのは素晴らしいと思っている。上のレベルでその才能が更に花開くことを期待したい。
- 情報提供・文:2010.11.09 河嶋 宗一



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