広瀬 亮太選手 (近江)
寸評
振りかぶったときはゆったりと始動しますが、足の引き上げを急に行う独特のクィック投法。テイクバックも小さく取り、相手のタイミングをずらす技巧派です。選抜の光星学院戦では、リリーフとして2イニング登板致しました。プロも注目していると聞いてたので、どんな投手なのか楽しみでした。 (第一印象) 体格はあるのですが、本格派ではなく打ち難さを重視した嫌らしいタイプ。そのため安定した制球力を武器に、125~130キロ台前半のストレートに、二種類のスライダーとチェンジアップを織りまぜてきます。そのため驚くようなボールは、残念ながらありませんでした。 <長所> ストライクゾーンからボールゾーンに逃げて行くスライダーを振らせるのが、この投手の持ち味。 グラブは内に抱えられていませんが、ブランとさせて脱力させることで両サイドの制球は安定。足の甲の地面の押し付けもよく、ボールも高めに抜けません。「球持ち」もよく、指先の感覚に優れ、将来的にも高いコントロールが期待できます。 <課題> 追い込むまでの制球は好いのですが、勝負どころになると甘く入るのはもったいない。好い投手と悪い投手との境目は、この勝負どころでいかに好い球が行くのか。この部分を意識して、今後は取り組んで欲しいです。 体の「開き」自体は早いので、結構コースを突いた球でも少しでも甘くなれば打ち込まれます。これは、ボールに力がないのと、いち早く球筋がバレてしまい、相手に踏み込まれるからだと言えるでしょう。 体重移動がうまく出来ていないので、ボールに体重が乗せられていません。そのため、打者の手元まで活きた球が行きません。球速がなくても、ボールの切れや伸びなどがあれば、変化球も活きてくるのですが。
更新日時:2012.04.27
将来の可能性
どの部分に興味を持って、プロが注目しているのかは不明です。ただ実戦的な投球を追求して行けるタイプの好投手なので、詰めの甘さをぜひ改善したいですね。高い制球力とピッチングの上手さを生かし、大学などでの活躍が期待されます。相手に嫌がられる投球を、ぜひ極めて欲しいとおもいます。
更新日時:2012.04.27