末松 克章選手 (習志野)

末松 克章

球歴:習志野

都道府県:千葉

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:180.0 cm

体重:68.0 kg

学年:卒業

寸評

 泉澤 涼太とともに注目されてきた左腕。2年春の関東大会では完投勝利を見せている。しなやかな腕の振りから投げ込むキレのある直球が売りの左腕だが、目に見えた成長は見せられず、下級生投手の台頭もあってか、背番号17。位置づけとしては5番手だが、素材としては面白く、彼も大学で開花してほしい投手であると思っている。 (投球スタイル)  左スリークォーターから投げ込む直球は常時120キロ~130キロ前後。昨年よりもストレートのスピードが増してきたように感じる。彼はリリースまで脱力して、リリースでぴゅっと力を入れて投げるフォーム。指先にしっかりと力を伝えることが出来ており、手元で伸びるストレートを投げる。打者にとっては差し込まれて内野フライが多くなっていくのではないだろうか。 100キロ前後のカーブ、110キロ前後のスライダーを投げる。スライダーの切れは中々のものであり、両サイドにテンポ良くストライクを決められるのがセールスポイント。 右打者にはストレートを両サイドに投げ分けていき、スライダー、カーブを交えながら抑えていく配球だ。左打者には外角中心にストレート、スライダーを集める配球を見せている。彼の調子が良い時は実にテンポが良く、簡単にストライクを追い込んでいき、打たせて取っていく。打者は彼のテンポに嵌ってしまうと術中には嵌る。打てそうで、打てない。しばらくしたら、試合は中盤まで進んでしまう。そういう嫌らしさを持った投手ではないだろうか。 ただ球質は軽く、高めに浮く事も少なくないので、単打を重なることに苦労しない投手であると思っている。  クイックタイムは1.2秒~1.3秒前後を計測。コントロールも乱れないので、クイックは出来ている。牽制の技術はまずまず。フィールディングの動きは普通。 (投球フォーム)    ランナーがいなくてもセットポジションから入る。右足を高く上げて、軸足はしっかりと立っているが、まだ体幹が弱い印象。右足を一塁方向へ伸ばして着地する。あまり腰を深く落とすタイプではないようだ。右腕のグラブを斜めに伸ばして引き込んでいき、大きくテークバックを取っていき、リリースに入っていく。球持ちは良い。フィニッシュはしっかり振り切っているが、まだ下半身が弱く、フィニッシュに入ったときに膝が突っ張ってしまうのが残念。歩幅が狭く、インステップすることにより腰が詰まり、腕の振りは速くないし、スムーズな体重移動はできない。 そしてこの投手の体の線はかなり細い。下半身強化・体幹を徹底的に鍛えるトレーニングを継続すると球速も伸ばしていけるタイプではないだろうか。
更新日時:2012.01.30

将来の可能性

 2年の時にも指摘したが、線が細すぎると。でも彼の体型は太りにくく、下半身の柔軟性・バネの強さで勝負していく投手になるのだろう。これからも下半身・体幹のトレーニングを中心に行っていき、見かけは細く見えていても実は体重は高校時代よりも5キロ~10キロ前後太っているのが理想だ。  大学ではトレーニングの精度、強度を高めていき、体力的な部分をレベルアップさせて、投球の質を大きく向上していきたい。打ち難さを持ったフォームからキレのある速球を投じるため、投手の筋は悪くないと考えている。  数年後には「習志野の控え投手からプロ注目投手」といった見出しが出るような投手になるように、これからも真剣な取り組みで殻を破ってくれることを期待したい。
更新日時:2012.01.30

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