松本 竜也選手 (智辯学園)
寸評
力みのないフォームから、回転の良いボールを投げ込んでくる好投手。選抜の熊本工業戦では、3安打完封勝利をして存在感を示した。 (こんな選手?) 力を入れて投げれば140キロ台を記録しそうな選手ですが、けして無理して力で抑えようとはしません。常に試合を壊さないことを、最優先にしている大人のピッチング。凄みは感じられませんが、監督としては安心して任せられる投手でしょう。 (投球内容) 均整の取れた体格から、バランスの良いフォームで投げ込んできます。球速は135キロ前後も、しっかりスピンがかかって空振りを誘える球質。変化球もスライダー・カーブ・フォークなどを織り交ぜ、相手に的を絞らせません。コントロールも安定していて、無駄なフォアボールを出しません。試合を作ることができる、安定感が魅力。 <長所> グラブを最後まで内に抱えられ、両サイドの投げ分けは安定。足の甲でもしっかり地面を捉えており、ボールも上吊り難い。球持ちも良いので指先まで力を伝えられ、細かいコントロールもつけやすい。 球持ちが良いので、ボールにしっかり回転がかけられ球質が良い。しっかり体重を乗せてからリリースできているので、打者の手元まで活きた球が投げられている。 <課題> 着地までの粘りはそれほどでもなく、打者としては「イチ・ニ・サン」のタイミングで待ちやすい。粘りがでれば、「イチ・ニ~の・サン」の「ニ~の」の粘りが出て合わせ難くなるはず。そういった粘りが出てくると、更に実戦的な投手へと成長するだろう。良い投手に共通するのは、動作の隅々まで粘りがあるということ。そういったものを追求できる、センスとフォームの構造を持ち合わせている。
更新日時:2017.04.03
将来に向けて
高校からプロという凄みは感じられないものの、段階を踏んでレベルアップして行ける選手ではないのだろうか。それができれば大学を卒業する頃には、プロ入りを視野に入れられるかもしれない。 盛岡大付属戦に打ち込まれたように、まだまだ甘い部分も残されている。夏に向けて、詰めの甘さを解消したい。一歩一歩日々向上心を持って取り組んでゆけば、良い投手になるのではないか。夏までの、さらなる成長を期待してやまない。
更新日時:2017.04.03