北川 大翔選手 (花咲徳栄)

北川 大翔

球歴:花咲徳栄

都道府県:埼玉

ポジション:投手

投打:右 / 左

身長:180.0 cm

体重:73.0 kg

学年:卒業

寸評

 甲子園の前に、一通り埼玉の有力選手を見てみた。その中で、最も全国大会向きだと思えたのが、この 北川 大翔 。そんな彼が、甲子園でどんなピッチングをしてくれるのか、とても楽しみだった。 (投球内容)  均整の取れた投手体型から、ワインドアップで振りかぶって来る本格派。球速は、130~MAX136キロ程度。際だつ球威・球速はないが、この投手の良さは低めにボールが集まることが多いこと。ただ甲子園の智弁和歌山戦(2011年08月09日)では、持ち味である低めへの制球が高めに浮く球も少なくなかった。そのため7回を投げて10安打をきして、降板することになった。  変化球は、横滑りするスライダーとチェンジアップ。相手から空振りを誘えるほどの威力はないが、アクセントとカウントを整える役割を果たしている。牽制、フィールディング、クィックなども基準を満たしており、投球の間の取り方や、両コーナーへの投げ別けなども悪くない。絶対的な武器はないが、適度にバランスの取れた好投手との印象を受ける。 (投球フォーム) <投球の幅>  引き上げた足が、地面に向かって伸びているので、お尻を一塁側に落とすフォームではありません。そういった意味では、緩いカーブで緩急を効かしたり、縦に鋭く落ちるフォークのような球種を修得して行くことは、今のままだと苦しいでしょう。もし今のフォームをベースにするのであれば、よりスライダーやチェンジアップなどの、速い球速の変化球を工夫して、投球の幅を広げて行くことになりそうです。 <ボール支配>  グラブを内に抱えられており、両コーナーへの投げ別けはしやすいフォームです。足の甲での押しつけもできるので、低めへもボールが集まりやすいようです。「球持ち」もまずまずで、前でボールが放せております。指先まで力を伝えることができ、自分の意図どおりボールをコントロールしやすいフォームになっています。更にこういった動作を徹底させられれば、より繊細なコントロールを将来的に身につけられると考えられます。 <体への負担>  ボールを投げ降ろす際に、無理な腕の引き上げにはなっていないので、体への負担は少ないものと思われます。ただまだまだ筋力は不足しているので、計画的に自分を高めて行かないと、思わぬ怪我に見舞われるかもしれません。身のこなしも柔らかいので、筋力を付けて行けば順調に伸びて行ける気が致します。 <実戦的な術>  まだ「着地」までの粘りが作れていないなど、股関節の柔軟性や下半身の未熟さを感じます。そのため「着地」の時間を遅らせることが、充分できないのだと思います。また「着地」の時にカカトから降りるので、どうしても体の「開き」が早くボールの出所が見やすくなります。いくら好いコースに投げ込んでも、ヒットにされる危険性があります。また腕は振れており、体へ絡んできます。そのため速球と変化球の見分けは難しいと考えられます。「体重移動」も、前に結構上手く移っていっています。筋力の増加などにより、より効果的に力強い球が投げられるでしょうし、球速も素直にに伸びて行ける可能性を感じます。
更新日時:2011.08.15

将来の可能性

  現在、まだ体がビシッとしておらず、驚くような球威・球速はありません。しかし根本的なフォームは悪くありませんし、柔らかい身のこなしを見ると、まだまだ伸びて行ける可能性を感じさせます。課題は少なくないのですが、意識次第では見違えるほど、大学で伸びるかもしれません。特に制球力や投球術などの投球の基礎力はあるので、それに以下に力強さを加えて行けるかではないかと思います。今後も一歩一歩、段階を踏んで伸びて行って欲しい選手でした。大学でも、全国区での活躍を期待してやみません。
更新日時:2011.08.15

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