府立池田高等学校（大阪）
整列写真（府立池田高等学校）
頭脳野球で秋の大阪大会ベスト8まで駆け上がった池田！
【池田高校とはどんな学校？】
大阪府池田市にある大阪池田高等学校は、1940年に創立されてこれまで芸能界や経済界など多方面に著名人を輩出してきた。2016年ブレイク俳優1位に選ばれた菅田 将暉さんもこの大阪池田のOBである。
その野球部は昨秋の大阪大会で、ベスト8に食い込む活躍を見せ、この春の戦いにも注目が集まっている。そんな大阪池田は、この冬どう過ごしているのか？
【池田の野球部の環境は？】
大阪池田は現在、2年生23名、1年生14名の計37名というチーム構成。グラウンドは専用ではなく、他部活と共用のため、土日の午後および週3日行われている朝練の時間でのみ、全面を利用できるそうだ。
【頭を使って勝て！池田の野球】
大阪池田のウリについて、「集中力」と「野球の知識量」だと語るのは芦田 康佑主将。頭を使って練習に取り組み、試合でも常に思考する姿勢を大事にしている。
練習試合はやみくもに戦うのではなく、本番を見据えて戦う大阪池田。「甲子園に行くには8連勝しなければならない」ので、練習試合で8連勝することを目標にした、というエピソードがある。その中でチームにとっての転機となった試合が東大阪大柏原に勝利した一戦だ。「8連勝を目標に戦う最中のこの試合で、自分たちの勝ち方が分かり、私立相手でも戦える自信がついた」と芦田主将は語ってくれた。
【ここ一番で輝く集中力！】
昨秋、大阪府予選で輝いたのは有正 智矢選手。Aブロックの寝屋川戦で6回二死二、三塁のピンチにリリーフとして登板し無失点。さらに懐風館戦でも一死満塁からリリーフに成功。
打っては岸本 宙樹選手。[t
eam]懐風館[/team]戦、1-2で1点ビハインドの8回に逆転となる2点タイムリーを放つ活躍を見せた。
二人に共通しているのは、「ここ一番での集中力」。勝負を決める場面で結果を残すことができるのは、本番を想定した日々の練習の賜物。芦田主将は「本番よりも緊張する場面を練習から作っていた」と語った。
「野球の考え方、練習の取り組み方を変えれば、ここまで来ることができる」という収穫を得た昨秋の大会。それでもまだ、強豪を倒すには課題も残った大会となった。
準々決勝では大阪3位の初芝立命館と激突し敗戦。「強豪相手には単純に打って点を取るのは簡単ではないので、走塁力やバントの確実性など打つ面以外にも注力する必要性を感じた」と語る芦田主将。
【最後の夏を見据え、この冬は？】
このオフシーズンには「甲子園を基準としたチームを相手に打ち負けない野球を目指す」ことを目標にトレーニングを積む大阪池田。意気込みについて芦田主将に伺ったところ「夏の結果は、この冬の取り組みで変わる。最後の夏から逆算して、どの手段をとることが最優先か考えてこの冬の練習に取り組みたい」と語ってくれた。これからも野球部が大事にする「正しい努力」で日々邁進をするだけだ。
最後の夏から逆算する、冬の課題
左から永井 歩公之選手、芦田 康佑選手（府立池田高等学校）
ここからは、捕手で副主将も務める永井 歩公之（ながい ふくひで）選手と、マネージャーの佐藤 水紀（さとう みのり）さん、藤田 栞凪（ふじた かんな）さんの3人に聞きました！
Q. まず永井選手に伺います。選手としてこの秋を振り返って見つけた課題は何ですか？
永井：課題は大きく分けて3つあります。「バント」と「得点力」と「投手力」です。強豪校は単純に打ち勝つことが難しいので、バントや打球判断ならびに走塁技術を磨いて、少ないヒットで得点し、競り勝てる力をもっとつけていこうと思います。
Q.それでは、マネージャーのお二人はトレーナーを務めているとお聞きしましたが、その中で見つけた課題などは何かありますか？
佐藤、藤田：ウォーミングアップやトレーニングの際フォームを見ていく上での知識がまだまだ浅く、理解ができていないということは感じました。
左から藤田 栞凪さん、佐藤 水紀さん（府立池田高等学校）
Q. お三方にお聞きします。課題を受けてこの冬はどんな冬にしていきたいですか？
永井：強化する各項目に対し、具体的な目標数値を設定して、それをクリアすることを意識しながら乗り越えていこうと思っています。
佐藤、藤田：各個人がレベルアップしながら、チームの団結力を深めるために自分たちもサポートしていきたいと思います。
Q.では、永井選手が野球をする上で大事にしている好きな言葉は何ですか？
永井：「手段への覚悟」です。甲子園に行く手段は非常に限られているので、その手段に耐えるだけの覚悟をもって日々取り組んでいくという意味です。
Q..永井選手をはじめ、池田は「甲子園に行く」という目標から逆算して、計画的に日々取り組んでいる印象がありますね。それでは次に、このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか？
永井：「野球の知識」では他のチームに負けません。能力のある強豪校を倒すには、知識を詰めこんで、自分たちは自信をもって、そして相手の自信を奪うようにプレーさせることで勝利を目指します。
佐藤、藤田：学年に壁がなく、いい雰囲気のチームだと私たちは思います。
Q.ありがとうございます。最後に「自分はここまで成長するぞ！」というこの冬の熱い宣言をお願いします。
永井：守備の要として信頼され、攻撃でもチームの勝ちに貢献できるように、能力だけでなくメンタル面の強さも鍛えていきます！
佐藤、藤田：トレーナーとして、選手のコンディションを最大限に引き出せるようになります！
永井 歩公之選手、佐藤 水紀さん、藤田 栞凪さんありがとうございました！選手とトレーナーで協力して、この冬レベルアップすること期待しています！
監督に聞く！正しい努力とは？
■伊野 功史郎監督に聞きました！
伊野 功史郎監督（府立池田高等学校）
Q. 新チームが始まってから、どんなテーマをもってチーム作りをされて来ましたか？
「考えて、頭で勝つ野球」をテーマに、技術で下回っていても優位に野球を進めて、最終的に一点上回った状態で終われる野球を叩き込んできました。
Q. 昨秋の大会を振り返って、それを受けての冬のテーマなどはありますか？
「頭で勝つ野球」をテーマにやってきたので、昨秋のベスト8も、決して技術で8番目以上になったとは思っていません。この冬は「挑戦者の自覚」をテーマに、他校に遅れを取っている技術と体力面を強化して参ります。
Q. 最後に、これから厳しい冬の練習に挑む選手たちにメッセージをお願いします！
体力作りは、技術面に比べ成果が出やすいです。ただし「正しい努力」が必要です。「正しい努力」とは、自分の目標から逆算して、優先順位を間違えずに手段（練習）を選び、意味を理解した上で、謙虚にコツコツ取り組むことです。「考えて努力する」と言ってもいいですね。「正しい努力」は絶対に裏切りません！頑張ってください！
伊野 功史郎監督、並びに池田高校野球部の皆様、ありがとうございました！目標から逆算して、「正しい努力」をできるチームのパイオニアとして、全国にその名を広めていってください！
今年も大好評！
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく！
