星 兼太選手 (日本文理)
寸評
日本文理の核弾頭として、おもいっきりの好いスイングが目立つ強打者。中学時代には、シニアの全米選手権で優秀選手賞を獲得した経歴の持ち主だという。 (第一印象) 好打者ではなく、スイングの弧が大きい強打者だということを強く実感しました。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、4.25秒前後と際立つタイムではありません。秋からの新チーム結成以来の25試合で、盗塁2個と足でアピールするタイプではないようです。 選抜の豊川戦(2014年03月22日)では、キレてゆく打球に対し余裕を持ってスライディングキャッチするなど、打球への目測の確かさや球際での強さを見せてくれました。そういった右翼手としての動きの良さは感じますが、地肩の強さは平均レベルといった印象があります。 (打撃内容) 外の球をおもいっきり引っ叩くのが特徴で、打球は右に左にセンターへと幅広く打ち返します。選抜の豊川高校戦では、センターオーバーのツーベースや一ニ塁間を破るヒットで存在感を示しました。 <構え> ☆☆☆ 前足を軽く引いて、グリップは高めに添えます。背筋がスッと伸びていてバランスも好いのですが、両目で前を見据える姿勢が物足りません。 <始動> 遅すぎ 投手の重心が下るときにベース側につま先に立ちして、リリース直前に本格的に動き出します。ここまで遅いタイミングだと、一定レベルの球速・キレのある球に立ち遅れる心配があるか、打撃に必要な動作を端折って対処しようとしまいます。 <下半身> ☆☆☆ 始動~着地までの「間」が取れないので、狙い球を絞ってその球を逃さないことが求められます。スピードの変化には、瞬時に対応することは出来ません。ベース側に小さくインステップするように、外角を強く意識したスタイル。それでも踏み込んだ足元はブレないので、外の球をキッチリ叩くことは出来ています。 <上半身> ☆☆☆☆ 打撃の準備である「トップ」の形をつくるのは自然体ですが、非常に深い「トップ」を作ることで強い反発力が期待できます。バットの振り出しはインサイド・アウトではないので、内角の捌きは気になるところ。それでも外の球を叩くときに無駄はなく、大きな孤を描いて最後まで力強く振りぬきます。 <軸> ☆☆☆☆ 足の上げ下げが小さいので、目線は上下に動きません。体の開きも我慢出来ていますし、軸足にも強さを感じます。軸を起点に、綺麗に回転出来ています。
更新日時:2014.04.18
将来の可能性
走力・肩にそれほど光るものがないので、将来的にはドラフト候補というよりも大学などに進むタイプではないかと思います。バッティングに関しては、想像以上に大きなスイングをして来る選手で、強打者としての傾向が強いタイプ。膝の柔らかさは感じませんが、日ハムや巨人で活躍した 小笠原道大(中日)選手の打撃を彷彿とさせる部分があります。今後打者として何処までスケールアップしてゆくのか、成長が楽しみな新2年生でした。
更新日時:2014.04.18
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