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「池田やまびこ打線」を作り上げた名将・蔦監督のドキュメンタリー映画 『高校野球好を変えた男の真実』 本日ロードショー!

2016.04.09


『高校野球好を変えた男の真実』

 

■高校野球ドットコム 独占取材 NEW!!
映画監督 蔦 哲一朗さん
「池田やまびこ打線」を作り上げた名将・蔦監督のドキュメンタリー映画
『高校野球好を変えた男の真実』 本日4月9日、ロードショー!

「さわやかイレブン」「やまびこ打線」の名で知られている徳島池田高校の蔦 文也監督。甲子園に通算14回出場し、優勝3回、準優勝2回という輝かしい成績を収めた。
今回、名将・蔦監督の知られざる姿が、現在、映画監督となった実孫の哲一朗氏により、ドキュメンタリー映画となった。

プロ野球界で活躍した水野 雄仁氏(元読売ジャイアンツ)、畠山 準氏(南海ホークス/福岡ダイエーホークス-横浜太平洋ホエールズ/横浜ベイスターズ)等の徳島池田高校野球部の歴代のメンバーや監督を支えてきたコーチや部長といった関係者、そして、蔦監督の最もそばにいた妻・キミ子さんの実際の声も収められており、まるで、目の前に蔦監督が生きた人生が映るかのような本作品。蔦監督は、どう生き、どんな考えを持っていたのか。どのような気持ちで甲子園というものを見ていたのか。これまで知ることのなかった本当の「蔦 文也」に迫る。

孫から見た蔦 文也監督とは?

――蔦 文也監督は、映画監督・哲一朗さんから見てどんな方でしたか。

僕にとっては、じいちゃんである蔦 文也は“地図”のような存在でした。昔から、自分が道を選択する際、物事を考える際、じいちゃんだったらどうするかなって考えていました。それは、良いことだったのか、悪いことだったのかわからないですけど、じいちゃんがいつの間にか、自分の中で軸になっていました。もともと、僕はいろいろ成し遂げることが出来るような人間ではないですけれど、じいちゃんに背中を押された感じがしていました。

――なぜ、今回、蔦監督映画を制作しようと思ったのですか。

自分にとって、じいちゃんは、徳島池田高校の監督という存在と、そして、人間として、祖父としての存在が自分の中でかなり大きかったです。だから、自分が映像を撮るようになったら、いつかは撮ろうと思っていたのが実現しました。

――そんな映画をドキュメンタリーという形で制作するにあたって、大変だったことは何ですか。

当時の関係者40名くらいの方、東京や大阪、徳島など様々な地域に住む関係者の方にお話を聞いて回ったので、かなりの労力を費やしました。でも、それ以上に大変だったのは、じいちゃんのことを良く思っていない方のお話も撮りたかったので、そういう交渉が大変でしたね。

――大変だったことがある中で、こだわったことは何ですか。

今回、関係者の方をインタビュー形式で撮り、その際に、その人たちがぽろっと言ってしまうことにこだわりました。カメラが回るとどうしても、当たり障りのない、準備してきた回答ばかりになってしまうので、それだと、テレビや本と同じことになってしまうんですよ。だから、普段描かれないじいちゃんのありのままの姿を映画では描きたいと思い、2、3時間かけてゆっくり話を聞きながら、ぽろっとした言葉がでてくることを待っていました。そのことにこだわったおかげで、軋轢があり、喧嘩しているような人からも話を聞くことが出来ました。こだわった分、知られざるじいちゃんの一面を映画に収めることが出来ました。

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映画監督 蔦 哲一朗

――そんなインタビュー形式で話を聞いていく中で、新しい発見はありましたか。

僕の知らないじいちゃんを知れたことです。特に、人としての未熟さを感じましたね。野球好きで、酒好きで、本当に野球一筋でそれだけに生きていて、徳島では神みたいな存在だったけど、蔦 文也を開けてみたら、未熟で周りの人に支えられていたということを知りました。僕の中では、そんな部分が新しい発見でもあり、新鮮な部分でもありました。

――新しい発見がある中で、衝撃的だったことはありますか。

じいちゃんは2001年に亡くなって15年が経つんですけど、長い年月を経ても未だにみんなの中にじいちゃんの存在っていうのが大きく残っていたことですね。

――蔦 文也さんの孫という立ち位置だからこそ、描き出せた点はありますか。

やっぱり、僕にしかで描くことができなかったことは、“ばあちゃん”ですね。普通の人なら、そんなにばあちゃんをピックアップしないと思います。僕とばあちゃんの関係があったからこそ、他の人では聞き出せないじいちゃんのことも聞けて映画を制作できたかなって思います。

――どんな人に、この映画を見てほしいですか。

野球が好きな人、そうでない人関係なく多くの人に見てもらいたいです。一人の蔦 文也という人間から見えてくる、人間観とか、または、二人の夫婦の生き方を見て、多くの人のそれぞれの心に届くメッセージがあると思うので、多くの人に見てほしいです。

――見てほしい場面はたくさんあると思いますが、特に一番の見どころはどこでしょう。

一人の強い意志を持った人がいれば、周りの人を巻き込み、歴史的な奇跡を起こすことができるというところです。徳島の田舎から全国で優勝する高校にすることは、言葉では簡単に言えても、実際は難しいことだと思うんです。ましてや、徳島池田高校は私立高校ではなく、公立高校なんで。でも、それを成し遂げた人間が、徳島のあの田舎にいたんです。一人でもじいちゃんみたいに、強い意志があれば、そこから周りの人がついてきて、歴史的な奇跡を起こすことが出来る、そういうところを見てほしいですね。今、日本の各地で、町興しをしている所が多いですよね。これも、野球で町興しをした一例だと思います。田舎の人たちの希望になったらいいなと思います。

――それでは、最後に、この映画に興味を持っていただいた方や、全国の球児の皆さまにメッセージをお願いします。

じいちゃんが監督をした徳島池田高校があったというのを知ってほしいです。あと、昔の自分(徳島池田高時代はサッカー部に所属)に言いたいことでもあるんですけど、自分に合ったものに取り組んでほしいですね。高校時代の僕は、努力しない人間は成功しないっていう意識が強かったんです。でも、視野が狭くて、身体を酷使することだけが努力だと思っていました。それだけだと、単純に体が壊れ、プレーできなくて台無しにした時期が多かったです。つまり、努力の方向が違ったんです。今考えたら、もっと視野を広げていれば、そこから学ぶこともあったと思います。だから、視野を広げていろんなことをやっていたらよかったなって。その方が結果も出たかもしれないです。みんなが練習しているから練習するっていうのではなく、自分なりの取り組みで、目標に向かってほしいです。

■蔦 文也監督のドキュメンタリー映画公式サイト
『高校野球好を変えた男の真実』

次のページでは本日から放映される『蔦 文也監督 -高校野球好を変えた男の真実-』の今後の放映スケジュールを紹介します!

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看板持つ映画監督 蔦 哲一朗

 

■ドキュメンタリー映画「蔦監督―高校野球好を変えた男の真実―」(126分)
出演:出演:蔦文也、蔦キミ子、畠山準、水野雄仁、池田高校OB・関係者30名以上、千玄室
ピアノ音楽:新垣隆   企画・制作・配給・宣伝:ニコニコフィルム
ドキュメンタリー / 2016年 / 日本 / カラー / 16:9 / ステレオ/126分

-公開情報-
◎2016年4月9日(土)~15日(金)連日12時15分から(当日10時10分より整理券配布)
≪東京≫新宿 K’s シネマ (新宿区新宿3丁目35-13 3F)

公開初日9日(土)12時15分の回終了後、蔦監督(孫)、畠山準さん、水野雄仁さん、新垣隆さんによる舞台挨拶決定!蔦監督のゆるキャラ つたはーんも登壇!

◎2016年4月10日(日)10:00~
≪徳島≫三好市立川崎小学校体育館 (三好市池田町川崎浪会31番地)

◎2016年4月16日(土)~22日(金)連日11時35分から
≪愛知≫名古屋シネマスコーレ (名古屋市中村区椿町8-12 アートビル1F)
上映後に、蔦 哲一朗監督×中村順司氏(元PL学園野球部監督)公開記念トークショー実施

◎2016年5月21日(土)1回目:10:00~ 2回目:13:00~
≪香川≫観音寺信用金庫本店(6階大会議室) (香川県観音寺市観音寺町甲3377-3)

◎2016年5月14日(土)~20日(金)
≪大阪≫第七藝術劇場 (大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ6F)

■蔦 哲一朗監督
映画監督。1984年生まれ、徳島県出身。祖父は池田高校野球部の元監督・蔦文也。上京して東京工芸大学で映画を学び、07年に「夢の島」を製作。13年に地元、徳島の祖谷地方を舞台にした映画「祖谷物語ーおくのひとー」を発表。東京国際映画祭をはじめ、トロムソ国際映画祭で日本人初となるグランプリを受賞するなど国内外数多くの映画祭に出品され話題となる。最新作、祖父である蔦文也監督のドキュメンタリー映画「蔦監督―高校野球を変えた男の真実―」が4月9日より新宿K’sシネマにて1週間限定公開。

■蔦 文也監督のドキュメンタリー映画公式サイト
『高校野球好を変えた男の真実』

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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