東京ヤクルトが14年ぶりの優勝!なるか山田、畠山、川端の打撃タイトル独占!
▲左から 山田 哲人選手、畠山和洋選手、川端慎吾選手(東京ヤクルト)
■ヤクルトが14年ぶりの優勝!なるか山田、畠山、川端の打撃タイトル独占!
10月2日、東京ヤクルトスワローズが阪神タイガースに勝利し、14年ぶりの優勝が決まった。東京ヤクルトスワローズのスタメンで特徴的なのは高卒選手が多いことだ。
スタメンを並べると
2番川端 慎吾
3番山田 哲人
4番畠山 和洋
6番雄平
8番中村 悠平
といずれも高卒選手が並んでいることだ。セ・リーグの5球団と比較してもこの並びは素晴らしい。
また東京ヤクルトは打撃部門の3部門を独占しようとしている。打率は川端選手、本塁打はトリプルスリーを手中しようとしている山田選手、打点は畠山選手と1チームにタイトルを狙える選手が3人揃っているのは恐ろしいもの。これは三冠王を狙える選手がただ1人だけのチームより怖い。
この3人とも高卒というのが感慨深い。ドラフトでよく言われるのは高校生は将来性、大学・社会人は即戦力というように、高卒の選手が大成するのは時間がかかる。しっかりと下積みをしながら、確固たる力量を身に付けた3人は多く学べるものがある。
山田は順調すぎるぐらいスターへの階段を上っているが、山田選手は高校時代、優れた才能を持ちながらもなかなか自分を追い込めずにいたが、2年秋に人が変わったように取り組んでいき、そこから才能が開花し、一躍、ドラフト候補へ。ドラフト1位に入団した後は、杉村繁コーチのもと、打撃面を開花させ、そして走塁面では走塁のスペシャリストだった福地寿樹コーチの指導により盗塁数も急上昇。さらに守備では三木肇コーチや北海道日本ハムファイターズから加入した大引啓二選手から守備のイロハを学び、二塁守備も向上した。貪欲に吸収し、そして積み重ねを大事にする山田哲人選手の姿勢を学べるものがある。
今季、首位打者の川端選手は長くケガで苦しんでいたが、ようやく昨年、3割を達成してから自分の能力を発揮しつつある。川端選手の巧みなバットコントロール、内外角をきっちりと打ち分ける技術、安定した守備の高さはまさに見応えあある。その秘密についてはインタビューでも触れているので、注目していただきたい。
そして畠山選手は、2010年に初めて二桁本塁打に達してから、それから6年連続で二桁本塁打を継続しているが、畠山選手の特徴は右方向へ本塁打を打つ技術だ。高校通算62本塁打を放ったスラッガーとしてプロ入りした畠山選手は1年目で二軍で、19本塁打を打つなど、パワーは素晴らしかった。だが一軍で生き残るために対応力を磨きつつ、身に付けたのが右中間への長打を打つ技術である。プロ、高校に限らず、高いレベルで活躍する打者は、やはり逆方向に強い打球が打てる選手が多い。もちろんプルヒッターの選手もいるが、選手としての幅を広げるには広角に打ち分けができる選手が多いのだ。そして打点も初の100打点以上を記録し、自身初のタイトルを手に入れようとしている。
高卒出身からタイトルホルダーの独占。まさにヤクルトの育成勝ちといえる1年だった。
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