屋内で一人でもできる補強トレーニング
階段や屋内の小さなスペースを有効に利用してトレーニングを行おう
梅雨の時期はグランドで十分な練習が出来ない日も増えることが予想されます。そんなときにも屋内で野球につながるフィジカルトレーニングをしっかり行いたいものですよね。校舎内でのスペースを使ってチームや個人でできる補強トレーニングをチェックしてみましょう。
●体幹を鍛えるトレーニング
補強と言えばまず思いつくのが腹筋・背筋のトレーニングではないでしょうか。野球のパフォーマンスにおいて、体幹を鍛えることは身体の軸をつくり、ブレをなくして正確にボールをとらえたり、投球時のリリースポイントを安定させたりといった効果が期待できます。腹筋はただ単に寝転がって回数をこなすのではなく、身体をひねって行うツイスト腹筋や腿上げ動作で股関節の前側にある腸腰筋(ちょうようきん)を鍛えるもの、身体の姿勢を保つスタビリティトレーニングなど、種目にバリエーションをつけながら行うと体幹のいろんな部位を鍛えることが出来ます。
背筋についても平泳ぎ背筋は肩甲骨をしっかり動かすことになりますし、手と足を対角線上に伸ばして身体の背面部を鍛えると臀部や太もも裏まで刺激が入ります。背筋群は腹筋群に比べて力発揮が大きいため、腹筋群をより多く鍛えるようにすることが骨盤の過度な前傾を予防します。
●階段を使ったトレーニング
階段では足を大きく開いて股関節をストレッチさせることができます。このときは駆け上がったりせずに、柔軟性を高めるつもりでゆっくりと大股で上るようにしましょう。段差を使って片足ホップ、両足ホップといった瞬発力を高めるための動作を学習することもできます。もちろん階段を上るという動作においてもお尻を意識して大きく足を踏み込んでいくと、それだけで下半身のトレーニングになります。自重でもの足りないようであれば、プレートなどを持って階段を上るようにしてもいいでしょう。
つま先立ちでの階段上りは下半身の特にふくらはぎの筋力を鍛えることが出来ます。ただし梅雨時期の階段トレーニングは特に床面に注意し、あらかじめ床を拭くための雑巾なども必ず準備しておくようにしましょう。
文:西村 典子
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