ケガをしやすい時期
病院での診察・検査でケガの原因を明らかにし、競技復帰に向けて医師と相談しよう
新学期から一ヶ月ほど経ち、毎日の生活リズムも整ってきたこの時期は、整形外科などを受診するアスリートが増える時期でもあると言われています。環境の変化によって練習量や練習内容が大きく変わる新入生が、痛みを我慢してプレーを続けた結果、ケガをしてしまうのではないかと推察されます。
新入生が指導者の先生方に「痛みがあるので練習を休みます」と言うことは、なかなかハードルが高いもの。「高校の練習についていけない選手」と思われることを避けたいという選手の気持ちも少なからずあると思います。
こうしたケガのリスクを避けるためには運動量を調整することはもちろんですが、選手一人一人の体力レベルは違っているため、全体練習を変更させるのはむずかしいこともあるでしょう。
そこで活用したいのがウォームアップやクールダウンの時間です。練習が始まる前のウォームアップで身体を温めることはもちろんですが、肩や肘などいつも使っている部位を中心に自分で軽く押してみて、いつもと違いがないか、痛みなどがないかを自分自身でチェックするようにしましょう。痛みがあったり、その痛みが日ごとに増してくるようであればムリをせずに練習を休むようにしたり、痛みの出ない練習のみ参加したりといったことを指導者の先生と相談するようにします。
またプレーは出来るけど気になるという場合は、クールダウンの時にRICE処置を行ったり、ストレッチを行ったりしてセルフケアを行うようにしましょう。柔軟性が低くなって痛みが起こっているのか、それとも組織そのものを痛めているのかはケースによって違いますので、セルフケアを続けても痛みが続く場合や、強い痛みが現れる場合は早め早めに医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
文:西村 典子
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