オフシーズンに取り入れたい!クロストレーニングのススメ
クロストレーニングを活用することで体力レベルの向上とリフレッシュ効果をねらう
■野球選手とクロストレーニング
オフシーズンの時期だからこそうまく取り入れたい体力づくりの一つとして「クロストレーニング」が挙げられます。いつもは野球の練習をしている選手が、違ったスポーツ種目を取り入れて筋力バランスを整えたり、リフレッシュ効果をねらったりするものです(ニュースなどでプロ野球選手が違ったスポーツを行っている自主トレなどを見かけますよね)。採用するスポーツ種目によって、鍛えたい体力要素も違ってきますので、こうした点も考慮するとより充実したトレーニングを行うことができます。
【柔軟性を改善したい】
マットなどを利用し、ゆっくりした動作の中で身体全体を動かすヨガやピラティスなどがオススメです。ストレッチ要素が多く、筋肉を意識しながらさまざまな動作を行うことで関節の動きを改善し、柔軟性が向上します。またポーズによっては体幹を支えるものも数多くあり、いつも行っている腹筋運動とはまた違った刺激が入ることも期待できます。
【心肺持久力を高めたい】
オフシーズンはスタミナ向上のために長距離走などのランニングを行うこともありますが、プールなどの施設が利用できる場合には水泳に切り替えても同じく心肺持久力の向上がみられます。水の中では浮力が発生するため、荷重関節(足首、膝、腰など)に不安を抱えている選手などにも取り組みやすいスポーツ種目と言えるでしょう。水の抵抗を利用して肩のインナーマッスルトレーニングなども行うことが可能です。ただしいくら温水プールとはいえ、身体を冷やしやすいのでプールから上がったらしっかりと水を拭き取って着替え、風邪などをひかないように注意しましょう。
【敏捷性を高めたい】
目と身体の協調性や敏捷性を高めたいと考える場合は同じスイング動作を行うバドミントンやテニスなどが適しています。コンタクトスポーツではないので、ぶつかり合いなどによるケガは少なく、素早いシャトルやボールの動きを察知して左右・前後に動く敏捷性の向上が期待できます。
野球選手にあまり向いていないと言われるのは、激しいぶつかり合いを伴うバスケットボールやラグビーなどのコンタクトスポーツです。サッカーは心肺持久力・スタミナ向上に効果が期待できますが、足首の捻挫やヘディングでの相手選手とのぶつかり合いなどは注意する必要があります。チーム対抗でクロストレーニングを行う場合は時間制限を設ける、激しいぶつかり合いにはペナルティを科すなど独自のルールを設け、ヒートアップしないように配慮して行うようにしましょう。
文:西村 典子
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