疲労骨折の兆候を見逃さない

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2017.11.21

疲労骨折は過度な練習量が積み重なると起こりやすい。初期段階で対応することが大切。

 野球は突発的なケガよりも長期にわたってプレーを続けるために起こる慢性的なケガが多いスポーツです。特にこれからの時期は基礎体力をつけるために「投げこみ」「振りこみ」「走りこみ」といったトレーニング量を積み重ねる練習もあることでしょう。こうした量を求めるフィジカルトレーニングは、体力レベルと身体の回復具合のバランスが崩れるとケガを誘発することになってしまいます。その一つとしてあげられるのが疲労骨折です。

 疲労骨折は身体の疲労そのものが原因になるわけではなく、繰り返しの動作によって特定の部位に物理的なストレス(=衝撃)がかかり、時間をかけて骨折に至ってしまうもの。針金を繰り返し同じところで折り曲げていると、その部分で針金が折れてしまうように、疲労骨折は「金属疲労」という言葉から由来されたものなのです。

 繰り返し行うランニング動作やジャンプ動作は、特定の部位に衝撃がかかりやすく、骨に微細な損傷をもたらします。この状態でも痛みを感じますが、プレーが出来るからといって痛みをガマンしながら練習などを続けると、さらに同じ部位にストレスがかかり、やがては完全骨折へといたります。成長時期である中学生、高校生は成人に比べて骨が柔らかいため、過度のストレスによって疲労骨折を起こしやすい時期であるということも理解しておきましょう。

 疲労骨折がよく見られる部位としては脛骨(けいこつ:すねの骨)、中足骨(ちゅうそっこつ:足の甲の骨)、腓骨(ひこつ:すねの骨)など。また肋骨(ろっこつ)、大腿骨、骨盤、膝蓋骨(しつがいこつ:膝のお皿の部分)など、体重を支える部位を中心に起こります。

 疲労骨折に見られる主な症状としては運動痛と圧痛があり、痛みの部分が少し腫れたり、ポコッと隆起したりといったことも見られる場合があります。この段階では運動をやめると痛みはおさまってしまうため、ついつい我慢してプレーをしてしまいがちです。しかし痛みが変わらない、次第に痛みの度合いが強くなる、運動後に痛みが強くなるといった兆候が見られた場合には運動を中止して、医療機関を受診するようにしましょう。疲労骨折は放置しておくと、競技復帰までに時間がかかってしまうスポーツ傷害です。気合いや根性で乗り越えられるものではありませんので、体力レベルにあった練習量と疲労回復にかかる時間を考慮し、疲労骨折を防ぐように心がけましょう。

文:西村 典子
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