食事から得られる水分量をチェック
食事でも水分補給ができるということを理解し、しっかり食べよう
食事から得られる水分量をチェック
夏の暑い時期は運動を行うと汗を多くかくため、こまめに水分補給を行っていると思います。ただ水分をたくさんとりすぎるとお腹がチャポチャポして身体が重くなってしまったり、食事前に食欲を感じなくなったりすることがあります。水分補給を文字どおり「水分」のみに頼ってしまうと、食事量が減って必要な栄養素が得られなくなり、夏バテなどのコンディション不良にもつながります。食事を欠食しないことは必要な栄養素やエネルギー源を確保するだけではなく、体内の水分を補う意味でもとても大切なものであることを理解しておきましょう。
ほとんどの食品は水分を含んでいますが、水分量の多いものとして挙げられるのが野菜や果物です。特に夏に旬を迎える野菜や果物は身体を冷やす働きがあったり、水分を含むものが多くあったりします。季節にあった食べ物を食べることは、身体のコンディションを整える意味でも適しているといえるでしょう。夏の代表的な野菜や果物とともに普段の食事や補食で食べる頻度の多い食品について、それぞれの水分含有量を紹介します。
【主な夏の野菜・果物の水分含有量】
きゅうり…95.4%
トマト…94.0%
ナス…93.2%
レタス…95.9%
スイカ…89.6%
桃… 88.7%
【普段の食事(補食)で口にすることの多い食品の水分含有量】
ご飯…60.0%
食パン…38.0%
うどん(ゆで)…75.0%
卵…76.1%
豆腐(絹ごし)…89.4%
バナナ…75.4%
(文部科学省:日本食品標準成分表2015年版より)
こうしてみると食品には思った以上に水分が含まれていると驚く人もいるのではないでしょうか。朝食を欠食してしまうと食品から得られる水分もとらないまま日中を過ごすことになり、体内の水分量が不足して熱中症のリスクが高くなることが心配されます。また食パンを食べるときは口の中がパサパサしてしまいがちですが、これも食品に含まれる水分含有量が低いためと考えられます。水分補給というと「飲み物からとる」と考えがちですが、食事にも多くの水分が含まれていることを理解し、旬の野菜や果物などを上手にとりいれながら水分補給を行うようにしましょう。
文:西村 典子
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