命を守るために知っておきたい脳震盪の症状 

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2017.04.18

脳震盪の症状を理解しよう

 野球はラグビーやサッカーなどと違い、相手と身体を激しくぶつけあうことの少ないスポーツですが、それでもまれに相手と交錯したり、ボールが顔面や頭部、首周辺部にあたったりして脳震盪(のうしんとう)を起こすことがあります。一般的に脳震盪とは、頭部や頸部などに大きな衝撃を受けた直後に起こる一過性の神経機能障害のことをいい、大きな外力によって脳が激しく揺れ動かされた結果、一時的に脳機能の低下がみられます。

 脳震盪の主な症状としては、頭痛や「頭が重い」「頭がボーッとする」といったもの、めまい、ふらつき、気分が悪い、吐き気がある、眠気、記憶障害(健忘症)、意識の喪失(短期または長期)などがあげられます。特にスポーツによる脳震盪は意識障害や健忘などの症状がなく、頭痛や気分の悪さのみを訴えるだけのことも多いため、「少し休んでいるとよくなる」「頭痛がよくなれば大丈夫」と認識しているケースもみられます。

しかし大きな外力が加わって一時的とはいえ脳の機能障害がみられた場合、受傷した選手の当日の競技復帰は見送るようにしましょう。選手は「大丈夫です」とプレーの続行を希望することも多いのですが、脳震盪の症状が現われているときにそのままプレーを続けると、脳浮腫(のうふしゅ:繰り返し外力が加わることよって脳が急激に腫れてしまう)や急性硬膜外血腫などさらに重篤な症状を引き起こす場合があります。周囲の人が必ずプレーを止めるようにしましょう。

頭部への大きな外力によって脳震盪を起こしやすいことを理解しておこう

 頭部や首、顔面などに大きな衝撃が加わった場合の応急処置としては、横になる等の安静肢位をとり、氷などで患部を冷やすようにします。そのまましばらく様子を見ながら、症状が軽減するかどうかを確認します。時間が経過してから症状が悪化する場合もあるため、受傷後24時間は必ず誰かが付き添って様子を見るようにしましょう。この間、普通に日常生活を送ることは問題ありませんが、受傷後24時間以内は湯船に入っての入浴、激しい運動など血流の良くなることは控えるようにします。

 野球では、デッドボールによる頭部打撲、接触プレーなどによって野手と走者、野手同士などがぶつかった場合、ライナー性の打球が直接投手や野手の頭部付近に当たった場合、ボールを追いかけたときのフェンス際のプレーなどで脳震盪を起こすことが考えられます。頻度としてはさほど多いものではありませんが、重篤なケガになりやすいため、脳震盪に対する正しい知識と対応を理解しておきましょう。

文:西村 典子
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