疲労回復に「みかん」!食欲が増す「グレープフルーツジュース」もオススメ!
柑橘類で疲労回復しよう
柑橘類を食事や補食に取り入れて疲労回復につとめよう!
冬はみかんのおいしい季節ですね。柑橘(かんきつ)類と呼ばれる果物としてはみかんの他にレモン、グレープフルーツ、オレンジ、柚子やすだちなど、単品で食べるだけではなく、お料理やお鍋に使ったりとなじみのあるものが多いのではないでしょうか。
柑橘類の特徴としてはまず「酸っぱい」成分を含んでいることが挙げられますが、この酸っぱい成分はクエン酸によるものです。クエン酸は体内でエネルギーを生み出す「クエン酸回路」に重要な役割を果たし、「酸っぱいもの(=クエン酸)を食べると疲労回復につながる」と考えられてきました。ただしこれは「疲労物質=乳酸」という認識が強かった時代の話であり、現在では必ずしも「疲労物質=乳酸」ではないことも覚えておきましょう。
現在ではクエン酸摂取による直接的な疲労回復効果は、専門家の間でも意見が分かれていますが、疲労回復に必要不可欠なビタミンB群は、クエン酸と一緒に摂取することで吸収率がアップすると言われていますので、食事のときにあわせてとるようにすると疲労回復効果が見込めるでしょう。
またクエン酸には食欲増進効果があります。体内にクエン酸を取り入れることで唾液や胃液の分泌を促し、胃腸を活発に動かして食欲増進につなげます。たとえば食事の時にグレープフルーツジュースを準備しておくと、食欲不振を吹き飛ばし、食事量も多くなることが期待できます。さらにクエン酸は体に必要なミネラルと結合して吸収をよくする働きもあり、体が酸化するのを防ぐ効果(キレート効果)もあると言われています。
さらに柑橘類といえばビタミンCを豊富に含むことも覚えておきましょう。ビタミンCは水溶性ビタミンのため摂取してから数時間経つと尿として体外に排出されてしまいますので、一度にとるのではなく、食事や補食の時間などをうまく利用して小分けに摂るのが理想的です。またビタミンCはとても壊れやすい性質をもち、熱に弱いのはもちろん、水に溶けやすく、空気に触れると酸化してしまいます。切ったらなるべく早く食べきってしまうこと、水に長時間さらさないようにすること、加熱はなるべく避けるようにするといったことを心がけましょう。この点、みかんは皮や袋で覆われているため、ビタミンCをより新鮮な状態でとることが出来ますね。
文:西村 典子
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