食事で風邪に備えよう!
食事で風邪に備えよう
朝食は特にボリュームが少なくなりがち。卵やハムを使ってタンパク質源をプラスしよう
本格的な冬のシーズンを前にして、心がけておきたいことの一つに風邪対策があります。風邪のウイルスは気温の高い時期にはあまり目立って活動しませんが、気温が15℃を下回るようになると活発に活動すると言われています。また冬の時期は気温の低さとともに空気が乾燥しやすく、咳やくしゃみといった飛沫がより長い時間、空気中を浮遊して感染しやすくなることも懸念されます。
風邪薬はあくまでも風邪を引いた後に飲むいわゆる「対処療法」ですので、まずは屋外から屋内に入ったら手洗い・うがいなどを行い、人の多い場所に行くときはマスクを着用する等、風邪のウイルスを身体に入れないように予防することが大切です。
また風邪予防には食事面でのアプローチも欠かせません。低温と乾燥下の環境で風邪ウイルスは活発になりますので、身体を温める食材を選んでとるようにしましょう。特にタンパク質は身体をつくる材料としての働きだけではなく、体温を上げる働きもありますので、三度の食事の中に必ずタンパク質を含んだものを意識してとるようにします。
特に朝食はパンとコーヒーだけとか、ご飯と汁物だけというようにパパッと手軽に食べられるもので済ませがちですので、サラダにツナをトッピングするとか、味噌汁だけではなく納豆も食べるとか、ハムエッグをつけるとか、いろんなタンパク質源をとるようにしてみましょう。
体温を上げることとともに意識してほしいのが、乾燥への対策です。汁物などはもちろんこの季節にピッタリの鍋物などは、蒸気が鼻や喉の粘膜を潤しますので、積極的にとりたい食事の一つです。しょうがやニンニクなどは身体を中から温める効果が指摘されていますので、こうしたものを隠し味的に使ったり、キムチ鍋やカレー鍋など香辛料の入ったものを取り入れることも、体温を上げることにつながります。
「風邪にはビタミンCをとるとよい」と言われますが、みかんやグレープフルーツなど柑橘系のフルーツはクエン酸を含み、疲労回復効果も期待できるので、食後のデザートなどに準備しておくとよいでしょう。
食事面でのアプローチはもちろんですが、まずは風邪ウイルスを体内に入れないための習慣を身につけ、元気に毎日を過ごすようにしましょう。
文:西村 典子
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