熱中症を未然に防ぐ生活習慣ってなんだろう?
熱中症を未然に防ぐ生活習慣
たまのご褒美は問題ありませんが、冷たいものをとりすぎると胃腸を冷やし消化不良を起こしやすい
熱中症を予防するためには、脱水を起こさないためのこまめな水分・ミネラル分補給が不可欠ですが、これだけ行っていれば熱中症にならないかといえばそうとは言い切れません。熱中症は脱水だけではなく、体調不良によってもなりやすくなりますので、体力や免疫力を落とさない生活習慣を送ることが大切です。
特に注意したいのが暑い時期に冷たい飲み物や食べ物をとりすぎること。冷たいものは身体(脳)が欲しているとはいえ、一度にたくさん摂取すると胃腸を冷やしてしまい、消化不良を起こしてお腹をくだしたり、食欲不振におちいって食事量が減ってしまうことが考えられます。必要なエネルギー源や栄養素が十分に取れないと、猛烈な暑さに耐えられないほど体力や免疫力などが低下してしまうこともあります。
また熱中症のような症状を起こした選手に確認してみると、かなり多くの割合で「朝食を食べずに学校にきた」という選手がいます。朝食はその日一日のエネルギー源を確保する大事な役割があり、欠食してしまうと身体や脳を働かすための十分な栄養分が補給できず、集中力を欠いたり、暑さにバテて体調を崩したりします。このような状態で炎天下の中、練習や試合に参加したとしたら・・・その先は想像するだけでもコワいですよね。朝食は主食・主菜・副菜・飲み物などをバランスよくとる習慣をつけましょう。
暑い屋外と、エアコンなどで温度調整された屋内との温度差が大きいと、自律神経が乱れて体調を崩す原因となります。エアコンの温度設定を少し高めにし、扇風機などをうまく活用しながら過ごすようにすると良いでしょう。睡眠中にもエアコンをつけていることが多いかもしれませんが、タイマー設定を使って一定時間経ったら自動的に切るようにする、または起床時間にあわせて逆算してエアコンをつけるようにセットするといった具合に時間を区切って使用すると身体に大きな負担をかけることなく快適に過ごすことが出来ます。
睡眠不足になってしまうとやはり熱中症のリスクが高まりますので、睡眠を妨げない程度の気温設定にして、よりよい睡眠がとれるように工夫することも大切です。
文:西村 典子
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