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【群馬】ノーヒッターが誕生した桐生 完全試合男を輩出した前橋なども結果残す

2022.02.08

【群馬】ノーヒッターが誕生した桐生 完全試合男を輩出した前橋なども結果残す | 高校野球ドットコム

写真はイメージ

 2022年第94回選抜高校野球大会([stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は群馬。今回のセンバツ選考はなかった。昨年秋の群馬大会を優勝した桐生第一と準優勝の健大高崎が関東大会に出場したが、ともに8強に終わり、センバツ確実となる4強に一歩及ばなかった。

 過去、群馬でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<群馬センバツ出場回数上位ランキング>
1位 桐生   12回
2位 桐生第一 6回
3位 健大高崎 5回
4位 前橋工  4回
5位 東農大二 3回
5位 前橋商  3回
5位 高崎商  3回

 群馬県勢のセンバツ初出場は戦前の第10回(1933年)大会出場の桐生中(現・桐生)。戦後再開1年目までの6回出場は群馬県唯一の出場だったが、第50回(1978年)大会に出場して以降、出場から遠ざかっている。近年は桐生第一健大高崎らが出場を増やしている。

 群馬県勢の21世紀枠での出場はなし。過去、地区推薦校として高崎富岡藤岡中央が選ばれたがセンバツ出場にはいたっていない。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位 桐生   16勝(準優勝2回、4強2回、8強2回)
2位 健大高崎 8勝(4強1回、8強2回)
3位 桐生第一 4勝(8強2回)
4位 前橋工  3勝(8強1回)
5位 東農大二 2勝(8強1回)

 群馬県勢のセンバツ初勝利は、第13回(1936年)大会の桐生中で1回戦で熊本工(熊本)に9対7で勝利した。当時の熊本工には故川上 哲治氏が所属。2番手として登板している。桐生はその年に決勝戦まで勝ち上がり、2度目の出場で初勝利から準優勝を果たした。第27回(1955年)大会とともに群馬県最高成績の準優勝2度を誇っている。

第13回大会=桐生中
1回戦:9-7 熊本工(熊本)
2回戦:2-1 小倉工(福岡)
準々決勝:1-0 東邦商(現・東邦=愛知)
準決勝:5-4 育英商(現・育英=兵庫)
決勝:1-2 愛知商(愛知)

第27回大会=桐生中
2回戦:1-0 天理(奈良)
準々決勝:12-0 明星(大阪)
準決勝:6-3 高田(奈良)
決勝:3-4 浪華商(現・大体大浪商=大阪)

 第27回(1955年)大会では、桐生中がエース今泉 喜一郎投手を擁して2度目の準優勝に輝いた。右の下手投げだった今泉は準々決勝の明星(大阪)戦でノーヒットノーランを達成。のちに大洋(現・DeNA)に入団した。

 第50回(1978年)大会には、前橋のエース松本 稔投手が、大会初の完全試合をマークした。速球派ではなく制球力を武器にするタイプで、スライダーなどの変化球もさえて、5奪三振、投球数78球で、1人の走者も出さなかった。松本投手は筑波大を経て教員となり、母校の前橋の監督に1992年に就任。第74回(2002年)に監督としてセンバツに戻ってきている。昨年3月に定年退職した。ちなみにセンバツでは過去2度完全試合達成はあるが、夏甲子園では完全試合は達成されていない。

 群馬県勢のセンバツの通算成績は36勝44敗。都道府県別勝利数ランキングは福井と並んで23位タイ。2017年に出場した前橋育英健大高崎がともに初戦突破。2021年出場の健大高崎も初戦突破するなど、ここ出場延べ3チームはすべて初戦をものにしている。

[page_break:群馬のセンバツ出場校一覧]

【群馬のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) ―
3回 1926(大15) ―
4回 1927(昭2) ―
5回 1928(昭3) ―
6回 1929(昭4) ―
7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―
9回 1932(昭7) ―
10回 1933(昭8) 桐生中
11回 1934(昭9) ―
12回 1935(昭10) ―
13回 1936(昭11) 桐生中
14回 1937(昭12) ―
15回 1938(昭13) ―
16回 1939(昭14) 桐生中
17回 1940(昭15) 桐生中
18回 1941(昭16) 桐生中
1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止

1944(昭19) 戦争のため中止
1945(昭20) 戦争のため中止
1946(昭21) 戦争のため中止
19回 1947(昭22) 桐生中
20回 1948(昭23) 桐生工
21回 1949(昭24) ―
22回 1950(昭25) 桐生
23回 1951(昭26) ―
24回 1952(昭27) 桐生工
25回 1953(昭28) ―
26回 1954(昭29) ―
27回 1955(昭30) 桐生
28回 1956(昭31) 桐生
29回 1957(昭32) ―
30回 1958(昭33) ―
31回 1959(昭34) ―
32回 1960(昭35) ー
33回 1961(昭36) ー
34回 1962(昭37) ―
35回 1963(昭38) ー
36回 1964(昭39) 桐生
37回 1965(昭40) 東農大二
38回 1966(昭41) 前橋工
39回 1967(昭42) 桐生
40回 1968(昭43) ―
41回 1969(昭44) ―
42回 1970(昭45) ―
43回 1971(昭46) ―
44回 1972(昭47) ―
45回 1973(昭48) ―
46回 1974(昭49) ―
47回 1975(昭50) ―
48回 1976(昭51) ―
49回 1977(昭52) ―
50回 1978(昭53) 桐生
            前橋
51回 1979(昭54) 前橋工
52回 1980(昭55) 東農大二
53回 1981(昭56) 高崎
54回 1982(昭57) ―
55回 1983(昭58) ―
56回 1984(昭59) ―
57回 1985(昭60) ―
58回 1986(昭61) 関東学園大附
59回 1987(昭62) ―
60回 1988(昭63) ―
61回 1989(平1) ―
62回 1990(平2) 前橋商
63回 1991(平3) 桐生第一
64回 1992(平4) 東農大二
65回 1993(平5) ―
66回 1994(平6) ―
67回 1995(平7) 前橋工
68回 1996(平8) 太田市商
69回 1997(平9) 前橋商
70回 1998(平10) ―
71回 1999(平11) 高崎商
72回 2000(平12) ―
73回 2001(平13) ―
74回 2002(平14) 前橋
75回 2003(平15) ―
76回 2004(平16) 桐生第一
77回 2005(平17) ―
78回 2006(平18) 高崎商
79回 2007(平19) 桐生第一
80回 2008(平20) ―
81回 2009(平21) 高崎商
            前橋商
82回 2010(平22) 前橋工
83回 2011(平23) 前橋育英
84回 2012(平24) 健大高崎
            高崎
85回 2013(平25) ―
86回 2014(平26) 桐生第一
87回 2015(平27) 健大高崎
88回 2016(平28) 桐生第一
89回 2017(平29) 前橋育英
            健大高崎
90回 2018(平30) ―
91回 2019(平31) ―
92回 2020(令2) 桐生第一
            健大高崎
93回 2021(令3) 健大高崎
94回 2022(令4) ―
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

太田市商=現・市太田
 桐生中=現・桐生

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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