News

【21世紀枠】東北は文武両道の弘前南、ハンディ乗り越えた久慈東、只見か/各地区推薦校

2021.12.06

【21世紀枠】東北は文武両道の弘前南、ハンディ乗り越えた久慈東、只見か/各地区推薦校 | 高校野球ドットコム
東北大会は花巻東(岩手)が優勝

 来年春のセンバツ出場をかけ、各地区で行われた秋季大会は終了したが、例年注目される21世紀枠については、絞り込み作業は始まっている。すでに、北海道をのぞく各都道府県の推薦校が発表され、12月10日に北海道を含め各地区1校ずつの推薦校9校が決定。そのなかから、来年1月28日に開かれる選考委員会で最終的に出場3校が決まる。

 選考の基準としては、秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校129校以上の都道府県についてはベスト32以上)の成績を収めている高校が対象で、ハンディの克服、学業との両立、地域への貢献などが加味されて決まっていく。各地区の推薦校はどのチームになる可能性が高いのか。今秋の戦績や近年の成績などを振り返ってみる。

 東北地区の前年推薦校は八戸西。昨年秋季青森大会準優勝で東北大会でベスト8に入った。今年、日本高野連から発表された東北地区の各県の推薦校は以下の通り(▲は私立)。

青森 弘前南(ベスト4)
岩手 久慈東(準優勝)
秋田 大館桂桜(準優勝)=辞退
山形 創学館▲(ベスト8)
宮城 東北学院榴ケ岡▲(ベスト8)
福島 只見(ベスト8)

 私立高校は過去1校しか選ばれたことがないためやや不利と考えると、弘前南(青森)久慈東(岩手)只見(福島)の3校から選ばれるのが有力だろう。

 弘前南は今秋県大会で優勝した91年以来、30年ぶりに4強入りした。伝統校の三沢相手に9回4点差を逆転するドラマを演じた末の快挙だった。市内有数の進学校でもあり、部員の多くが国公立大への進学を希望しているという。

 久慈東はハンディを乗り越えて岩手県で準優勝し、東北大会に出場した。グラウンドは他の部と兼用で、照明設備も不十分と環境は十分でないながらの好成績はポイントが高いだろう。久慈市からの要請を受け、野球教室の開催やアルバイト活動を行うなど地域への貢献度も高い。

 只見も地域性からくるハンディを乗り越えた。学校が豪雪地帯の奥会津地域にあり、冬は室内練習場がないため体育館での練習が主になる中、近年では飛躍的な県ベスト8の成績を収めた。過疎化が進む地域だけに学校には山村留学制度があり全国から生徒を募集しているが、野球部にもこの制度を利用している部員がいる。

 3チームの今年の秋季大会の戦績と近年の成績は以下の通り。

弘前南
★今秋季大会戦績
 <青森県大会>
 1回戦:9-5 木造
 準々決勝:5-4 三沢
 準決勝:0-10 青森山田(5回コールド)
 3位決定戦:0-5 東奥義塾
★近年の最終成績
21年夏 3回戦敗退
21年春 弘前地区予選初戦敗退
20年秋 弘前地区予選初戦敗退
20年夏 3回戦敗退※独自大会
19年秋 県大会初戦敗退
19年夏 3回戦敗退

久慈東
★今秋季大会戦績
 <岩手県大会>
 1回戦:7-6 水沢
 2回戦:7-5 水沢工
 準々決勝:8-2 盛岡三
 準決勝:3-2 花巻南
 決勝:9-19 花巻東
 <東北大会>
 2回戦:0-11 能代松陽
★近年の最終成績
 21年夏 3回戦敗退
 21年春 県大会初戦敗退
 20年秋 県大会初戦敗退
 20年夏 県北地区代表決定戦敗退※独自大会
 19年秋 県北地区代表決定戦敗退
 19年夏 4回戦敗退

只見
★今秋季大会戦績
 <福島県大会>
 2回戦:2-1 白河旭
 3回戦:7-6 相馬東
 4回戦:7-5 会津学鳳
 準々決勝:0-6 いわき光洋
★近年の最終成績
 21年夏 3回戦敗退
 21年春 会津支部予選敗者復活2回戦敗退
 20年秋 会津支部予選敗者復活1回戦敗退
 20年夏 初戦敗退※独自大会
 19年秋 会津支部予選敗者復活1回戦敗退
 19年夏 初戦敗退

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.19

【島根】石見智翠館、三刀屋がコールド発進<春季県大会>

2024.04.19

【山口】下関国際、高川学園、宇部鴻城がコールド発進<春季大会>

2024.04.19

【福岡】福岡大大濠-福岡、西日本短大附-祐誠、東筑-折尾愛真など好カード<春季地区大会>

2024.04.19

【春季千葉大会展望】近年の千葉をリードする専大松戸、木更津総合が同ブロックに! 注目ブロック、キーマンを徹底紹介

2024.04.19

【熊本】熊本国府は鎮西と対戦<RKK旗組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード