News

今振り返っても豪華だった第9回AAAアジア野球選手権の投手陣。数少ないNPB組の生き残りとなった野田昇吾に期待!

2020.01.01

今振り返っても豪華だった第9回AAAアジア野球選手権の投手陣。数少ないNPB組の生き残りとなった野田昇吾に期待! | 高校野球ドットコム
鹿児島実のエースだけではなく、高校日本代表として活躍した野田昇吾

 2020年がスタートし、埼玉西武の中継ぎ左腕・野田昇吾(鹿児島実業出身)は人気声優・住村はるかさんとの結婚を発表し、大きく話題になったが、野田といえば、高校時代から小柄ながら小気味よい快速球で活躍した速球派左腕という印象が強い。中でも第9回AAAアジア野球選手権の活躍は目覚ましかった。この時の高校日本代表はまさに豪華な顔ぶれだった。

吉永健太朗(日大三-早稲田大-JR東日本)引退
原 樹理東洋大姫路-東洋大-東京ヤクルト)
釜田 佳直金沢-東北楽天)
歳内宏明聖光学院-阪神-香川OG)
松本竜也英明-元巨人)
北方悠誠唐津商-横浜DeNA-ソフトバンク-BC群馬・愛媛MP・BC信濃・BC栃木-ドジャース傘下)
野田昇吾鹿児島実-西濃運輸-埼玉西武)

 プロ入りせず引退した吉永もプロ志望届を出せば指名は間違いない本格派右腕だった。しかしNPBで残っているのは原、釜田、野田の3人のみ。改めてプロの厳しさを痛感する。

 野田は167センチの小柄を強気なピッチングと切れの良い快速球で補う投手だ。高校2年秋は明治神宮大会決勝まで進出するが、まだこの時は常時130キロ中盤・最速138キロ程度だったが、一冬で大きくパワーアップし、センバツでは141キロ、夏には144キロまでスピードアップしていた。

 そして日本代表入りしたアジア選手権で最も素晴らしいピッチングを見せたのは、チャイニーズタイペイ戦。2対1と1点リードで迎えた4回裏、一死三塁の場面で登板。野田は素晴らしい正捕手・近藤健介横浜-北海道日本ハム)のミットに目掛けて強気にインコース勝負。ストレート中心のピッチングで、二者連続三振を取り、ピンチを切り抜けたのであった。

 その後、野田は9回途中まで無失点の快投。勝利に貢献した。試合後の取材、野田は「ピンチの場面で登板するのは大好きでした」と答え、強心臓ぶりを発揮した。

 その強気なピッチングは西濃運輸を経てプロ入りしてからも生かされている。

 プロ1年目から中継ぎで22試合に登板。さらに2017年には38試合を投げ、防御率1.98と好成績を残し、第1回アジア プロ野球チャンピオンシップに選出され、初めてトップチーム入り。

 
2018年は自己最多の58試合登板、19ホールドを記録し、1歩ずつ階段を上っていた。その快投の裏には強打者にも臆しない強気なピッチングだった。

 しかし2019年は23試合、防御率3.66と思うようなピッチングができず、二軍暮らしが続いた。

 野田にとって期する思いがあるだろう。今季の野田の一投に注目だ。

 

(記事=河嶋 宗一

関連記事
強心臓が武器の小さな左腕。「ピンチが大好き」西武・野田 昇吾が挑む世界の舞台。
高校時代、スター級の活躍を見せた青山大紀、高城俊人も戦力外に…【野球人生の岐路に立った甲子園球児たち】
2010年春夏連覇の島袋(興南)など 戦力外通告 野球人生の岐路に立った甲子園球児たち(1)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.18

【神奈川】保土ヶ谷球場では慶應義塾、横浜が登場!東海大相模は桐蔭学園と対戦!<春季県大会4回戦組み合わせ>

2024.04.18

強豪校を次々抑えて一躍プロ注目の存在に! 永見光太郎(東京)の将来性を分析する<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.04.18

首都二部・明星大に帝京のリードオフマン、東海大菅生技巧派左腕などが入部!注目は184センチ102キロの大型スラッガー!

2024.04.18

【春季埼玉県大会】ニュースタイルに挑戦中の好投手・中村謙吾擁する熊谷商がコールド発進!

2024.04.18

【岡山】センバツ出場の創志学園は2回戦から登場! 2回戦で昨年夏の決勝戦と同じカードが実現の可能性も!<春季県大会地区予選組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【群馬】前橋が0封勝利、東農大二はコールド発進<春季大会>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード