プロ志望届け提出の146キロ右腕・小芝永久(千葉学芸)敗退も、見せ場を作る
エース・岩崎 峻典(履正社) ※写真は2019年秋季近畿大会より
プロ志望届けを提出している146キロ右腕・小芝永久(千葉学芸)が千葉独自大会準々決勝の市立船橋戦に先発。8イニングを投げ、計6失点を喫し、最後の夏を終えた。
ブロック予選よりも、調子は良かったと語る小芝。その言葉通り、立ち上がりから常時130キロ後半(最速140キロ)の直球、125キロ前後のカットボール、120キロ前後のスライダー、120キロ近い縦スライダーを投げ、市立船橋打線に立ち向かう。リードする斎藤直樹も「カットボールの切れ味は今までにないものがありました」と語り、小芝自身も自信があった。
しかしいきなり先制打を許し、3回裏にも適時打を許し、6回裏、適時打を許した場面で降板し、後続の投手が打たれ、失点と自責点を重ね、7回裏にも適時打を許し、計6失点の悔しい投球となった。
それでも6回裏、ピンチの場面で自慢のストレートで三振を奪うなど見せ場を作った。この試合で印象に残ったは雄たけびを挙げながら投げる場面があったこと。捕手の斎藤は「1年生の時はそういう場面は見せなかったんですけど、最終学年につれて気持ちが強くなって、感情を出すようになりました」とエースのメンタル面の成長を語る。
千葉学芸の高倉監督は「プロ志望届けを提出しているので良いところを見せたいという思いはあったんですけど、それは封印してチームの勝利に貢献する投球を心掛ける投球をすることが大事だよと伝えていましたが、それが良くわかる投球でした。結果としては残念でしたが、丁寧な投球でした」と力投の小芝を評価した。
入学から20キロスピードアップ。高倉監督の勧めからプロ志望届けを提出。NPBと日本高野連合同の練習会では参加する予定だ。
小芝は「プロ志望届けを提出するということではよい投手、良い打者が多く参加されると思いますし、そこでいろいろなことを吸収して、よりレベルアップしていきたいです」と意気込む。
2020年度の千葉県を代表する好投手に吉報は訪れるのか、注目をしていきたい。
(記事=河嶋宗一)