【動画】坂本勇人ら強打者を育て上げる伝道師・金沢 成奉監督。強打の神髄は『ラインバッティング』にあり
神宮大会で準優勝を果たした健大高崎は、秋のベンチ入り選手を対象にすると、83試合で56本塁打という強打が持ち味の1つであることを紹介した。その裏側にあったのは、「モリフメソッド」で有名な盛岡大附だったが、厳密に見ていくと「モリフメソッド」の根幹を伝えたのは、坂本勇人などを教え子に持つ明秀日立の金沢 成奉監督である。
今回は2018年に掲載した明秀日立の野球部訪問から、強打者育成の秘密を見ていく。
金沢監督の打撃理論の大きな特徴は『ラインバッティング』と呼ばれるもの。これは上からバットを最短距離でボールまで出すのではなく、ボールの軌道にバットの軌道を合わせるということ。上から出すとボールを点でしか捉えられないが、『ラインバッティング』を意識すると面で捉えることができるメリットがある。
その一方で『ラインバッティング』を意識することでバットがアッパー気味になる問題があるが、明秀日立や盛岡大附では「フライアウトを仕方ない」と割り切らせている。この割り切りも強打のチーム作りの第一歩なのだ。
さらに面で捉えることを可能にするのが、『割り』だ。前の足をステップすると同時に、バットを引いて距離を作ることが『割り』だが、明秀日立では、三拍子のリズムを意識するなど様々な取り組みをすることで強打のコツを選手たちに叩き込んでいる。
現在ではフライボール革命なる、ボールに強烈なバックスピンを掛けて長打を打つ理論も広まっている。明秀日立、そして金沢監督はその先駆けともいえるが、実際の練習の模様やラインバッティングにおける大事なポイントや、割りを作るコツは動画を見てもらいたい。