首都圏だけではない。隣接県の山梨でも直面する、先行きが見えない現実
写真は夏の富士北稜の様子から
東京をはじめとした千葉や埼玉、そして神奈川など首都圏を中心に緊急事態宣言が発令された。その影響で多くの学校が休校期間が延び、部活動も活動自粛期間が延長される形となった。緊急事態宣言の対象ではないが、東京とは距離は近い山梨でも練習ができない状況になっている。
公立校は3月3日から25日までは自粛となり、完全に練習ができなかった。26日から春休みに入ったタイミングで校庭だけが解放されたが、道具は使えず走るのみ。そして4月に入ると、再び休校が19日まで延長になることとなった。
予定としては20日から再開となっているが、近隣の状況を見て「伸びるのではないか」と考えているのが、富士北稜の山中昭平監督が語る。
「20日からの予定ですが、学校が始まっても部活動ができるかどうかわからないので、『この状況がまだまだ続くかもしれない』というのは話をしています」
1か月近く会えていないことに「苦しい状況」だと感じている山中監督。また春季大会が中止で選手たちを試すことができない。さらに、私立では練習をやっているとの話を聞き、不安を感じながら過ごしている。
それでも状況を受け止めて選手たちには、1日の過ごし方や練習内容などをノートに書かせて写真で送ってもらうことで状況を把握。時には相談を受けながら不安を無くしている。この状況を言い訳にしないように過ごすように山中監督は選手たちには伝えているが、モチベーションの維持など不安は残る。
緊急事態宣言の地域だけではなく、その近隣でも大きな被害が出ている現在。先行きが見えない中だからこそ、健康を第一に1日1日できることを考えて行動することが大事なのだろう。
(取材=田中 裕毅)
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