水上桂、藤田健斗、及川恵介…。佐々木朗希から影響を付けた名捕手たち
左から藤田健斗(中京学院大中京)、水上桂(明石商)
千葉ロッテ・佐々木朗希(大船渡出身)は初ベルペン入り。井口資仁監督をはじめとした首脳陣、マスコミ関係者を驚かせたが、ここで佐々木のボールを受けて、大きく影響を受けた捕手を紹介したい。
まず日本代表入りして、佐々木のボールを受けて試合に出場したのは、水上桂(明石商-東北楽天)だ。まず代表入りした22日の初ブルペンで、ボールを受けたのは水上。練習後、水上は「ストレートは本当にすごかったですね。あの長身から角度のあるボールが、低めに伸びていて素晴らしかったです。変化球ではフォークが速くて落差も素晴らしかったです!」と絶賛した。
その後、佐々木は駒澤大、大学代表戦、韓国戦を合わせて3イニングを投げたが、そのボールを受けたのは水上だった。レベルが高い投手に対応するためにコミュニケーションを欠かさず、キャッチングの準備を欠かさなかった。結果として捕手としての評価を高める大会だった。
また4月、日本代表の候補合宿で、歴史的な163キロのボールを受けたのは藤田健斗(中京学院大中京-阪神)だった。佐々木のボールのすごさについて藤田はこう表現していた。
「まさに唸っていましたね。指が離れた瞬間に僕のミットにボールが入っていました。まさに漫画みたいで、MAJORの主人公・茂野吾郎のストレートを実際に受けている感覚でした」
この出来事がすべてではないが、藤田は合宿後の5月からキャッチングを見直し、ミットを下に構えるイメージでボールを待ち、フレーミング技術も格段にレベルアップ。超高校級捕手へ評価されるまでになった。
最後に紹介するのは佐々木の女房役としてボールを受け続けた及川恵介だろう。及川は下級生の時からボールを受けていたが、後ろに逸らすことも多かった。佐々木の能力を引き出すためにも確固たるキャッチング技術がなければ信頼が得られないと思った及川は、1年かけて「これだ!といえるぐらい自分の形を作り上げてきました」とフレーミング技術とストッピングを鍛え、特にキャッチング技術は同学年の木下大洋の父・清吾さんから学んだ。最終的には佐々木だけではなく、佐々木の投球を見ていたファンから絶賛されるレベルまでに成長した。
まだ及川の進路は判明していないが、1.9秒台のスローイング、技術力の高さを感じる打撃は素晴らしいものがあり、いずれは「捕手・及川恵介」として大きくクローズアップされることを願いたい。
今度はプロの舞台で佐々木と長く相棒役となる捕手はどの捕手になるのか。そのあたりにも注目していきたい。
(記事=河嶋 宗一)
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