二木、種市の道に続け。一軍キャンプに抜擢された古谷拓郎と土居豪人はロッテ伝統の高卒下位指名投手の大出世はなるか?
土居 豪人(左)と古谷拓郎(右)
2月1日から12球団キャンプが始まる。若手ながら一軍キャンプに抜擢されている逸材を紹介。今回は千葉ロッテの2年目・古谷拓郎(習志野出身)と土居 豪人(松山聖陵出身)。
古谷拓郎はドラフト6位とは思えない完成度を持った投手だ。高校1年生の時から洗練された投球フォームをしていた古谷。そこからしっかりと体づくりをして、3年春にはコンスタントに140キロ。そして3年夏には140キロ中盤・最速146キロをマークするまでに成長。
球速以上に素晴らしかったのは先述した通り、投球フォームの良さ。軸足にしっかりと体重を乗せ、余計な負荷がかかっていない理想的な体の使い方をしていた。習志野の小林徹監督も高校時代、投球フォームのことは指導しておらず、投球に対する姿勢や、体づくりの重要性を説いていた。
古谷も高卒プロへいくために努力を継続し、球速アップを実現。さらに、プロに入ってからも志高く取り組み、13試合に登板し6勝4敗、防御率5.04と防御率がやや高くなってしまったが、高卒下位指名の投手が二軍ながら6勝は異例といえるだろう。順調に積み上げができている。
土居 豪人は松山聖陵時代から140キロ後半の速球を投げ込む投手として活躍していたが、粗削りさがあり、思うような活躍ができなかった。プロ入り後も二軍では9.75とあまり良い数字ではないが、それでも体づくりの成果もあって、最速153キロまで球速を伸ばし、プロでもアピールできるほどのスピードに到達した。
この2人が一軍で活躍できるには、あと数年の修行期間が必要と考えられるが、今回の一軍キャンプ抜擢は期待の表れだろう。
千葉ロッテといえば、二木康太(鹿児島情報出身)、種市篤暉(八戸工大一出身)と高卒6位指名の投手をローテーション投手に育て上げたように高卒下位指名投手の育成力は侮れないものがある。古谷、土居の2人のポテンシャルがこの2人に劣っているとは思わない。
ゴールデンルーキー・佐々木朗希の一軍キャンプ入りで話題となる千葉ロッテだが、さらなる戦力強化するにはこの2人の進化が不可欠だ。
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