野村大樹が3安打猛打賞! まずは二軍でレギュラーを目指す
12月2日、台湾で行われているアジア・ウインターリーグ・ベースボール(以下、AWB)で野村大樹(ソフトバンク)が、3安打猛打賞を記録した。ソフトバンクでチームメートでもある長距離砲の砂川リチャードが注目されているが、野村も負けじとアピールを行った格好だ。
早稲田実業学校時代の野村大樹
野村は高卒1年目の2019年シーズンは、一軍で2試合に出場しプロ初安打もマーク。2020年シーズン以降へ向けて飛躍が期待されている。
野村は早稲田実業学校時代に一学年上の清宮幸太郎(現・日本ハム)の後ろで4番に座っていたこともあり、早くから注目を浴びていた期待の星だ。
このAWBでは一塁と三塁の両ポジションを守っているが、本職は三塁となっており、松田宣浩の後釜を狙う形となる。しかし、その競争を勝ち抜くのは容易ではない。
レギュラーの松田は5年連続全試合出場中であり、プレミア12でも日本代表に選ばれていた実力者。2019年シーズン終了時点で通算274本塁打と、来年には通算300号本塁打も視野に入る。
そして打つだけではない。7年連続ゴールデングラブ賞を受賞中と守備も一級品だ。まさに超一流のプレーヤーが、衰え知らずで日本一3連覇中のチームでスタメンを張っているのである。
先日行われたトークイベントでは「全試合出て30本打って、ゴールデングラブ賞をとるための練習をする」と発言。まだまだスタメンを若い選手に譲るつもりはなさそうだ。
さらにはプレミア12で一躍全国区の選手となった周東佑京も来春のキャンプでは、三塁の練習を行うという。松田と周東という日本代表の2人が野村の前に立ちはだかっているのである。
二軍の三塁を見ると、2019年シーズンは野村が11試合の出場に対し、1学年上の増田珠がチーム最多の62試合に出場した。その増田はこのオフに手術を受けており、2020年シーズンの開幕には間に合わない見込み。チームとしては、もちろん痛いが野村にとってはチャンスとなる。
早稲田実業学校出身の現役NPBプレーヤーは、斎藤佑樹(日本ハム)、重信慎之介(巨人)と清宮、そして野村と4人だけ。2019年シーズン、一軍でレギュラー格として起用された選手は不在。
名門校のOBとしてまずは二軍でレギュラーを勝ち取り、一軍昇格への足がかりとしたい。
(記事=勝田 聡)
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