秋山翔吾の後釜を狙う期待の高卒外野手4名たち
高校時代の愛斗
埼玉西武ライオンズの秋山翔吾選手が海外FA権を行使して、メジャーを目指すことを明かした。長年、埼玉西武のセンターを担ってきた秋山の流出はかなりの痛手になるが、逆に若手選手にとってチャンスになる。
今回、高校野球ドットコムが独断と偏見で選んだプロスペクトたちはこの4名だ。
愛斗(武田愛斗)高卒4年目 花咲徳栄出身
高校時代は旧姓の大瀧愛斗として活躍を見せた大型外野手。大阪の浜寺ボーイズでプレーしていた愛斗は花咲徳栄の岩井監督に誘われて、入学。
『もうはまだ まだはもう』という合言葉で自身を奮い立たせていた。この言葉の意味について高校時代、こう明かしてくれた。
「『もう無理』と言っている人間に限って、まだ限界には達していなくて。逆に『まだ行ける』と努力している人間は、もう限界という極限までたどり着く事ができるという意味です」
努力を重ねた愛斗は最後の夏に甲子園に出場し、14打数7安打の活躍を見せ、2015年ドラフトでは、4位指名を受け、埼玉西武に入団。入団2年目に一軍初出場。今シーズンは自己最多の42試合に出場し、53打数8安打3打点に終わったが、二軍では51試合で8本塁打35打点、打率.302と格の違いを見せている。二軍で見せたパフォーマンスを一軍の舞台で発揮するしかない。
静岡鈴木将平 高卒3年目 静岡出身
高校時代は走攻守三拍子揃った外野手としてU-18代表に選出された。木製バットにも順応し、第11回 BFA U-18アジア選手権の香港戦では本塁打を放ち、優勝に貢献した。2016年のドラフトでは埼玉西武から4位指名を受け、高卒3年目の今年に一軍昇格し、16試合に出場し、28打数4安打を記録。鈴木も愛斗同様、二軍では76試合に出場し、2本塁打21打点、13盗塁、打率.305と格の違いを見せている。来季は一軍定着へ向けて勝負のシーズンとなる。
高校時代の鈴木将平
西川愛也 高卒2年目 花咲徳栄出身
花咲徳栄時代は独特の打撃フォームから安打を連発する姿は天才的な打撃センスと評され、最後の夏は甲子園優勝に貢献した左の巧打者。
高卒2年目では二軍で103試合に出場し、3本塁打25打点、10盗塁、打率.242に終わった。93安打の中身を見ると、10二塁打、3三塁打と長打も多い。高卒3年目は飛躍の年としたい。
高木渉 高卒2年目 真颯館出身
高校時代は投げては最速146キロ、打者としても高校通算27本塁打、50メートル5秒9の俊足と投打とも才能が高く、スウトから注目を受けた逸材。2017年のドラフトでは育成枠1位指名を受け、育成選手としてのスタートになったが、西武入り後、抜群の身体能力を生かす技術が備わり、2018年11月に支配下登録選手を締結。高卒2年目に一軍デビューを果たし、二軍では83試合に出場し、12本塁打、36打点、打率.256と二軍ではチーム最多本塁打を放った。秋山翔吾を彷彿とさせる構えから広角に長打が打てるポテンシャルの高さは素晴らしいものがある。
ポテンシャルは非常に素晴らしいものを持った4人の選手たち。他にも川越誠司、戸川大輔の北海出身コンビなど楽しみな野手が多く、こういう選手たちがしっかりと突き上げを果たせば、埼玉西武の野手陣はもっと層が厚くなるはずだ。