高橋奎二が初勝利! 龍谷大平安高校の星になるか?
6月23日、高橋奎二(ヤクルト)が9試合目の登板で今シーズン初勝利をマークした。プロ入り3年目となった昨シーズン後半戦で一軍デビューを果たし、初勝利もマーク。今シーズンは開幕ローテーションにも入り、大きな期待が掛けられていた。
しかし、試合前までの防御率は7点台とその期待に応えることができていなかった。しかし、この試合ではピンチも多かったが、6回2失点とクオリティースタートも達成。勝ち星がついたのはもちろんだが、しっかりと試合をつくり次回以降へつながる登板をみせることも大きな収穫だろう。
代表的なOBは衣笠祥雄に桧山進次郎
高校時代の髙橋奎二
そんな高橋は京都の龍谷大平安高校出身だ。同校は昨夏の第100回全国高校野球選手権大会では通算100勝を達成。全国大会への出場回数は史上最多の75回。優勝は4度(春1度、夏3度)と全国レベルの名門校である。
多くのプロ野球選手も輩出している。代表的な選手としては衣笠祥雄だろうか。また、現役としては高橋の他に赤松真人(広島)、炭谷銀仁朗(巨人)、高橋大樹(広島)、酒居知史(ロッテ)と5人が2019年シーズンもNPBでプレーしている。
このように多くの選手がプレーしているのは事実だが、近年において確固たる実績を残したOBは多くない。東洋大を経て阪神に入団し4番として活躍、晩年は「代打の切り札」として君臨した桧山進次郎が目立つのみ。
その他にはユーティリティープレーヤーとして日本ハム、ヤクルトで活躍した今浪隆弘も名を連ねる。しかし、今浪は規定打席に到達したことはなく実績面では桧山に劣っている。
高校野球界の名門校が、近年のプロ野球の世界で誰もが認める実績者を輩出できていないのは、少し寂しいものがある。PL学園高校や大阪桐蔭高校といった強豪校をみると、プロ野球界でも多くの実績者を生んでいる。
高橋をはじめとした現役選手たちには、プロ野球の世界でも確固たる実績を残してくれることに期待したい。
【龍谷大平安高校・2019年NPB現役選手】
赤松真人(広島)
高橋大樹(広島)
炭谷銀仁朗(西武)
高橋奎二(ヤクルト)
酒居知史(ロッテ)
文=勝田聡