知っていると得をする!審判規則委員会が通達した今年の重点指導事項はこれ!
先日、日本高等学校野球連盟の理事会で今シーズンの高校野球特別規則などが承認されましたが、同時に都道府県の高等学校野球連盟と加盟各校に各種通達が出されました。今回はその中から、審判規則委員会が加盟校などに通達した、今シーズンの重点指導事項を紹介します。
この重点指導事項。ここ2年は「礼に始まり礼に終わる」がテーマでしたが、今年はテーマが「ルールに則った“正しい~”の指導・徹底」に変わりました。
その一つが公認野球規則の改正です。プロ野球ではいわゆる二段モーションに対して反則投球がとられることがなくなりましたが、高校野球では特別規則に明記して従来通り反則投球が適用されることになりました。その根拠が先日の日本高野連の窪田哲之審判規則委員長のコメントにもあった公認野球規則5.07(a) (1) (2)です。ここに書かれている通りに投げれば、いわゆる二段モーションになることはないと思います。また5.07(a) (1) (2)の【注2】にはこう書かれています。
これを読めば、野球規則の投球モーションにいわゆる“二段”のようなことはないということがわかるのではないでしょうか。
プロのキャンプでどうしても二段モーションが話題になってしまうのですが、高校まででその癖をなくせば、自然と【大人の野球】でもモーションが規則通りになると思います。プロが良いか悪いかを論じるのではなく、子供達は野球規則をもっと意識していく。感覚だけで野球をやっていたらダメなのではないかと考えます。選手だけでなく、指導者もぜひそこを意識してくださいね。
また正しい捕手の位置と正しい走塁についても重点指導事項の通り、野球規則に書かれています。なぜ、これが今シーズンの重点指導事項に加えられたのか。その意味を考えてみてください。昨今の高校野球を見て、高校野球のルール面を決める審判規則委員会のメッセージです。
公認野球規則は228ページ、アマチュア野球内規は6ページ、高校野球特別規則は8ページあります。全部覚えるのは大変ですが、毎日少しずつでも目にするようにすれば、自然と覚えてきますし、勉強になるはず。アマチュア野球内規と高校野球特別規則は日本高野連のHPからダウンロードできるので、誰でも無料で読めます。公認野球規則は書店などで市販(例年4月上旬に発売)されているのですが、1000円程度の価格です。毎年最新のものを購入して、1人1冊をチームの理想とできれば、野球に対する知識はさらに深まるのではないでしょうか。指導者の方もぜひ生徒に勧めてみてほしいと思います。
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参考
● アマチュア野球内規 2018
● 高校野球特別規則 2018
(文:松倉雄太)