オリックス・佐藤世那(仙台育英出身)がサイドスローで2回パーフェクト
佐藤世那(仙台育英出身) 当時から後ろが大きいフォームだった
オリックス・佐藤世那(仙台育英出身)がサイドスローで2回パーフェクト
11月25日から始まった2017アジアウインターベースボールリーグ(AWB)も佳境を迎えた。ここで驚く出来事があった。なんとオリックス2年目の佐藤世那(仙台育英出身)がサイドスローにしたことだ。
佐藤といえばテークバックが大きい独特の投球フォームから繰り出す140キロ中盤のストレート、2種類あるフォークで、2015年夏の甲子園準優勝。さらにU18ワールドカップではアメリカに完封勝利と、フォークボーラーとして活躍を見せた。オリックスに入団して、2年目の今年は12試合に登板。更なる飛躍を目指し、このウインターベースボールリーグに挑戦。第1戦で先発するなど期待をかけられていたが、思うようなピッチングができない。3試合に先発したが、いずれも失点。3試合終えての防御率6.19となっていた。
そして佐藤は12月13日、JABA選抜戦でリリーフとして登場。この試合からサイドスローで試した佐藤は2回無失点、3奪三振と初めて無失点で終えた。サイドスローで投げる佐藤は打ちにくい投手となっていた。球速はオーバーと比べてかなり落ちた130キロ前半。それでも、JABA選抜の各打者が振り遅れているのである。実戦的なピッチングができていた。
この好投をきっかけにこのままサイドスローの転向になるのか。サイドスローでつかんだ感覚をオーバースローに戻っていかすのか。もしサイドに専念した場合、これまでオーバースローで、フォークボールをウリにしていた佐藤にとってはすべてを捨てる覚悟となるが、生き残るためには何かをしなければならない立場でもある。いずれにしても佐藤のもがく姿を見ると、プロの厳しさを強く実感する。ぜひ佐藤のトライが来年に実ることを願いたい。