侍ジャパンWBC無念の準決勝敗退も、胸を張れる日本野球!
侍ジャパンナイン
侍ジャパンWBC無念の準決勝敗退も、胸を張れる日本野球!
悲願の世界一奪還は、ドジャースタジアムの雨露にあと半歩で消えた。「2017ワールドベースボールクラシック」(以下WBC)準決勝。ここまで1次ラウンド・2次ラウンドと6連勝でアメリカとの対戦を迎えた侍ジャパンだったが、4回表に先制を許し、6回裏には菊池 涼介(広島東洋カープ)の同点アーチで追いつくも、8回表に内野ゴロで勝ち越されて1-2。前回大会に引き続き準決勝で姿を消すことになった。
しかしながら今回で第4回を数えるWBCにおいて、ベスト4以上を維持しているのは、侍ジャパンのみ。私たちの考える以上に世界は日本野球に大いなるリスペクトを持っている。
中でも投手陣は今大会も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。特にアメリカ戦で先発し、6回3安打6奪三振。6回裏に153キロ・アウトローで、昨年までMLB2年連続本塁打王の4番・ノーラン・アレナド(コロラド・ロッキーズ)を見逃し三振にお仕留めた菅野 智之(読売ジャイアンツ)。最後は敗戦投手にはなったが、4試合登板・11回を投げて奪三振16・防御率0.82は突出した成績を残した千賀滉大(福岡ソフトバンクホークス)の両名は世界に驚きを与えた。
アメリカ戦の7回表、千賀が5番のエリック・ホスマー(カンザスシティ・ロイヤルズ)以下、アンドリュー・マカチェン(ピッツバーグ・パイレーツ)、バスター・ホージー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)を三者連続三振に仕留めたシーンは、WBCの歴史に刻まれるシーンとなるだろう。また、唯一のMLBからの侍ジャパン参加選手となった青木 宣親(ヒューストン・アストロズ)や、松田 宣浩、内川 聖一(福岡ソフトバンクホークス)といったベテランたちのリーダーシップも、私たちの心を動かすものだった。
これで約3年半に渡った「小久保・侍ジャパン」は一区切り。彼らには野球ファンのみならず、もうすぐやってくるレギュラーシーズンにおいて、WBCで得たものを思う存分表現してほしい。その想いを若き侍候補たちが継承することが、次の国際舞台である2019年「第2回WBSCプレミア12」、そして2020年・東京五輪での世界一奪還に続く道となる。