戸塚リトルシニアの大型左腕・松本隆之介が7回無失点の好投！激戦を制し、準決勝へ！

松本 隆之介（戸塚リトルシニア）

横浜南・梅田と戸塚・松本の投手戦に！横浜南ボーイズ対戸塚リトルシニア

　ベイスターズカップの第3戦には、戸塚リトルシニアと横浜南ボーイズが登場。両エースの熱い投手戦が繰り広げられた。

　戸塚の長身左腕、松本 隆之介は序盤から打者を寄せ付けない素晴らしい立ち上がり。2回には3者連続三振を奪うなど、3回までに6奪三振を奪うノーヒットピッチングを披露。さらに球速も常時120キロ後半～132キロを計測し、切れのあるスライダーを外角へしっかりと投げる投球は、中学2年生としてはハイレベル。一方横浜南の先発右腕、梅田 健太郎も負けていない。3回まで4個の三振を奪い、こちらも無安打の完璧な投球を見せる。

　4回表の戸塚の攻撃、3番小島 歩空が三遊間を破り、両チーム初安打を記録すると、4番伊藤 由浩の打席で戸塚ベンチはヒットエンドランを選択。しかしライトフライに倒れ、小島は戻れずタッチアウト。横浜南・梅田を崩す糸口をつかみきれない。

　このプレーで流れは横浜南に傾いたか。その裏の攻撃、先頭の1番木川 玲がエラーで出塁すると、続く2番木下 衛のチーム初安打となるセンター前ヒットなどで、一死満塁のチャンスを演出する。しかし好投手の戸塚・松本はここで崩れない。5番、6番と中軸を2者連続三振に斬ってとり、このピンチを無失点で脱出する。

　この後、両投手の快投が続く。横浜南・梅田は打たせて取るピッチングで、ランナーを出しながらも要所をしっかり締め、7回を投げて失点0、被安打5でエースとしての役割を完璧に果たした。戸塚・松本は一方で奪三振を重ね、7回無失点、被安打はたったの2、そして奪三振12という圧巻の投球を見せた。

　0対0のまま7回を終え、大会規定により8回より一死満塁からのタイブレークに突入。また同一日に投手は7イニングまでという制限があり、松本、梅田両投手はあとに託すことになった。8回表の横浜南のマウンドには背番号10の下石 壮早。得点を重ねたい戸塚はエラーとデッドボールで2点を奪い、さらに1番金井 真人がセンター前にしっかり運び3点を奪う。

　3点のリードを得た戸塚は8回のマウンドに、小柄ながら質のいいストレートを投じる竹島 俊並を送り、逃げ切りを図る。ここで終われない横浜南は9番のところで代打に篠 幹太を投入。2ボールから竹島の投じた直球、これを篠が左中間に弾き返し、走者一掃の適時二塁打となり3対3の同点に。勢いそのままにサヨナラになるかと思われたが、1番木川を敬遠の後、2番木下の鋭いゴロはサードの正面を突き5-3の併殺が完成。さらに勝負は9回にもつれ込む。

　9回表、戸塚の4番伊藤が主砲の意地を見せる。この回マウンドに上がった横浜南の西澤 祥太郎から、右中間越えの走者一掃の適時三塁打を放ち6対3に。続く打席には、先ほど同点打を許した投手の竹島。強く振り抜いた打球はレフトを大きく越え、適時三塁打に。竹島はマウンドの悔しさを見事バットで晴らし、9回裏を2人で締め、横浜南に引導を渡した。

　両投手の熱投、それに応えるべく両チームが意地を見せた好ゲームだった。熱戦を制した戸塚リトルシニアは準決勝進出を決めている。