WBC中国戦の先発予定の石川歩(千葉ロッテ・滑川出身)の成長の歩みから学べるもの
中国戦で快投を期待!石川歩投手(千葉ロッテ)
WBC中国戦の先発予定の石川歩(千葉ロッテ・滑川出身)の成長の歩みから学べるもの
2017年WBC代表の千葉ロッテの石川歩が来月3月に開催されるWBCの一次ラウンドの中国戦(3月10日)に先発する予定だ。7日、千葉ロッテのキャンプを視察した小久保監督が石川に中国戦に先発することを伝えた。ここまで3年連続二けた勝利。昨年のパ・リーグ最優秀防御率を受賞した石川にかかる期待は大会が開幕すればより高まるだろう。
その石川は富山県の富山滑川(なめりかわ)出身。最後の夏は富山大会3回戦敗退。その後、中部大に進学、東京ガスを経て、2013年のドラフトで千葉ロッテマリーンズドラフト1位指名を受け、千葉ロッテに入団。石川は1年目から10勝8敗、防御率3.43と好成績を残し、新人王を獲得。入団年から3年連続で二桁勝利を挙げ、昨年は自身初のタイトルとなる最優秀防御率を獲得した。
石川は150キロ近い速球、さらにスライダー、カーブ、シンカーと多彩な球種で勝負する右腕。今の投手像はプロ入りするまでに築き上げたものだ。
高校時代はストレート以外ではスライダーとカーブしかなかった石川だが、大学時代にシンカーを覚え、投球の幅を大きく広げた。それまで石川にとって右打者の外へ逃げるスライダー、カーブしかなかったが、左打者の外へ逃げるシンカーが入ったことで、引き出しが増えていった。
相手打者にシンカーがあると頭に思わせておけば、打者を迷わせることができる。石川は東京ガス入社後、ストレートをさらに磨き上げ、140キロ中盤は最速150キロまで到達。同時にカーブとスライダーも磨き上げた石川は、試合ごとに投球パターンを変えることができた。
ストレート中心の配球で投げる試合もあれば、カーブの割合を増やしたり、左打者が多いので、シンカーの割合を増やしたりするほど、石川は対戦相手に応じて投球スタイルを変えていった。
その柔軟性が石川の活躍につながっているともいえるだろう。石川から学べるのは、高校時代からこのような投手ができたわけではない。プロ入りした25歳になるまで投手として大事なスキルを1つ1つを積み上げたからこそ、現在の地位がある。
プロ入り後では初めてとなる国際大会。先発予定となっている中国戦では、侍ジャパンに勢いを乗せる快投を見せていきたい。