仙台育英、12度目の春!この冬やってきたことをすべて出し切りたい!
仙台育英、12度目の出場が決まり、帽子を投げ飛ばす仙台育英ナイン
仙台育英、12度目の春!この冬やってきたことをすべて出し切りたい!
昨秋の東北大会で2年ぶりに優勝した仙台育英。出場は確実視されていたが、グラウンドで待つ選手たちに遠藤和秀教頭が「東北の代表として、東北(地方)、熊本、(新潟)糸魚川で被災された皆さんに、皆さんの若い力が届くように精一杯、準備をして試合に臨んでください。センバツ大会出場、おめでとうございます」と出場決定を知らせると歓喜に沸いた。
西巻賢二主将が「これからさらにレベルアップしないといけないなという気持ちです」と気を引き締めれば、エースの長谷川拓帆は「このセンバツに出るために秋は頑張ってきたので、その舞台に立てるということは素直に嬉しいです」と喜びを口にした。
仙台育英は2015年夏の甲子園で準優勝した。この時の1年生で唯一、ベンチ入りし、試合にも出場した西巻主将は「球場の雰囲気が独特なので、焦ることなくできるように球場の雰囲気を伝えていきたいと思います。県大会や東北大会と違って特別な場所だと思うので、楽しみながらプレーしたいなと思います」と話した。
昨秋は地区予選で苦しんだが、長谷川が怪我から復帰した県大会以降、チーム力も上がり、東北大会優勝まで駆け上がった。「(例年に比べ)1人が活躍するというよりは、地区大会、県大会、東北大会、神宮大会と、みんなでやっている感じがいつもより強いチーム」と佐々木 順一朗監督。この冬は、例年行われている体幹などを強化するトレーニングに加え、昨年5月にOBのロッテ・平沢大河選手、オリックス・佐藤世那選手が寄贈した「レッドコード」によるトレーニングも本格化した。トレーニング期間を順調に過ごし、「これからはそれを試合にどうやってつなげようか、と変わる日が今日かなと思います」と佐々木監督。西巻主将も「秋の大会を終えて、1人1人が成長していると思うので、春の大会ではこの冬にやってきたことを全て出し切りたいなと思います」と大会を見据えた。
準優勝した15年夏以来の聖地で、期待も自然と高まる。「みんなが相互作用というか、いい感覚で重なり合って、いい歯車、大きな歯車になっていくことが3月19日からできれば、面白い大会になるんじゃないかなと期待があります」と佐々木監督。西巻主将は「優勝というより、目の前の相手を全て倒していきたいということを考えて戦っていきたいと思います」と一戦必勝の構えを見せ、長谷川も「仙台育英としても東北(地方)としてもまだ優勝したことがないので、東北(地方)の代表として甲子園で戦っていければいいなと思います」と地に足をつけている。仙台育英として12度目の“春”。この落ち着き払った雰囲気で、どんな試合を展開するのか楽しみにしたい。