【ドラフト2014】黄金右腕・安樂智大(済美)、東北楽天1位指名! 天の恩師に誓い、若鷲は四国から東北へ羽ばたく!
黄金右腕・安樂智大(済美)、東北楽天1位指名!
天の恩師に誓い、若鷲は四国から東北へ羽ばたく!
「失礼します。このたび、東北楽天ゴールデンイーグルスに指名を頂きました安樂です。ドラフト1位という1つの夢が叶ったのですが、まだ自分自身もっと大きな夢を持っているので、その夢に向かってしっかりと歩んでいきたいと思っています。今日はたくさんの方に集まっていただき、ありがとうございます」
まるで自らが天に召された恩師・上甲 正典監督から授かった「15年・20年プロでできる」選手のように、堂々と落ち着いて、かつ意思の宿った目で、安樂 智大(済美)は、プロフェッショナルの入り口を開けた者としての第一声を放った。
会見場で「今までにないほどの緊張感を味わった」中にあっても、乾く喉を数度お茶で潤したのみで、じっと中継モニターを見つめる安樂。東京ヤクルトと東北楽天の2球団が念願していた1位指名を行った際、東北楽天1位指名が決定した瞬間、そして東北楽天・立花 陽三球団社長が「お待ちしています」と大事なことなので2度言った際は思わず白い歯を見せたが、浮ついた様子はこの程度。
冒頭の発言に続き「プロは厳しいところ」と質疑応答に対し繰り返す会見は、まるで決意表明会のようであった。
ただ、東北楽天は彼のタイプ的には最も適した球団だろう。新監督は埼玉西武コーチ時代にはアーリーワークの旗手となるなど、上甲監督と同じく豊富な練習量と熱血漢には定評のある大久保 博元氏。松井 裕樹(桐光学園高卒)、内田 靖人(常総学院高卒)といった昨年の第26回AAA世界野球選手権日本代表チームメイトをはじめ、次代を担う若手選手も数多く在籍している。
そして、何よりも東北楽天には愛媛・四国の高校野球同様に「熱」がある。プロトップレベルの心技体レベルは「すべてにおいて未熟」本人も認めるが、「中学3年の夏前には愛媛の野球を復活させたい、上甲正典監督の下でプロ野球選手になりたいという思いで済美への進学志望決意を言ってきた」(母・ゆかりさん)覚悟を持ち、郷土の誇りを背負って闘ってきた彼ならば、そのギャップも早晩埋めてくれるはずだ。
「自分が足を踏み入れたことがない場所に行きますが、東北の方の想いを背負ってやっていきたいと思います。自分は愛媛で育ったので、愛媛、そして四国の方の想いも背負ってしっかりしたピッチングをしたいと思います」
愛媛・四国で育った若鷲は、これまでお世話になった方々への恩返しと、天で微笑む恩師への誓いを胸に、東北の想いを果たす闘いの地へ羽ばたいていく。
連載・安樂智大(済美)
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