【ドラフト2013】 「日本を代表するプレーヤーに」 横田慎太郎(鹿実高)、阪神2位指名!二木(鹿情報高→ロッテ)、福倉(第一工大→西武)も
プロ野球のドラフト会議が10月24日にあった。鹿児島関係では、横田慎太郎外野手(鹿児島実高3年)が阪神2位、二木康太投手(鹿児島情報高3年)がロッテ6位、福倉健太郎投手(第一工大4年)が西武7位と、3選手が指名された。また巨人育成3位の北之園隆生投手(秀学館高3年・熊本)は吾平中出身。広島1位の大瀬良大地投手(九州共立大4年)は中学2年まで国分南中だった。
横田は学校の校長室で宮下正一監督、濵田浩二部長と吉報を待っていた。ネットの速報を緊張した面持ちで眺めていたが阪神2位が判明すると「上位で指名されるとは思っていなかったのでびっくり」と第一声を語った。部屋の外で待機していた同級生40人に囲まれ、祝福の胴上げで何度も宙を舞った。
高校時代はエースで4番の中心選手として活躍。プロでは外野手に専念する予定。父・真之さんもロッテなどで活躍したプロ選手という「サラブレッド」で高校通算29本塁打を放った。185センチ、86キロの恵まれた体型に加えて、遠投105メートルの強肩と50メートル6秒1の俊足も魅力だ。
小学生の頃からプロへのあこがれはあったが、2年夏の決勝で神村学園の柿澤貴裕(現楽天)からホームランを放ったことが、本気でプロを目指すきっかけになったという。福留、大和、榎田ら鹿児島出身選手が活躍する阪神にも好印象を持っており、「走攻守三拍子そろった日本を代表するプレーヤーになりたい」と大きな夢を語っていた。
横田慎太郎(鹿実高)
父・真之さんと同じプロのスタートラインに立った横田だが「父はまだまだ遠い存在であり、いつか超えたい」と思う憧れだ。学校に駆けつけた真之さんは「びっくりしました」と息子と同じ心境を語った。
父は右投げ、息子は左投げの違いはあるが、外野手で左打ちは共通している。「身体の大きな選手で、大きな当たりを打つ選手はたくさんいるが、足が速いのは他にない特徴だと思う」と元プロの眼で分析する。真之さんは明徳義塾高時代、2年連続県大会決勝で敗れており、奇しくも同じ結果に終わった息子が、甲子園を本拠地とする阪神に入団することに因縁を感じており「2人で4回、あと一歩で甲子園に行けなかった悔しさを晴らして欲しい」と期待した。プロの厳しさを誰よりも知っており「今からが本当の勝負」と励ましていた。
阪神のスカウトから高評価を感じていた宮下正一監督は「ホッとしました」と安どの表情を浮かべ、満面の笑みで横田と握手を交わした。
23年前のドラフトでは、同級生の内之倉隆志がダイエーに同じ2位で指名されており、主将だった宮下監督も学校であった記者会見に同席したことを思い出した。「選手としての素質は内之倉よりも上。スケールの大きな選手になって欲しい」と期待していた。
チームメートの福永泰志(3年)は、2年間2人で3、4番のコンビを組んでいた。日頃の練習も間近で見ており「尊敬する存在」だという。「鹿実の4番にふさわしくプロでも上位を打って活躍して欲しい」と期待すると同時に、自身は社会人野球の三菱自動車岡崎に進み「今度は横田を目指して自分もプロに行く」と決意を語っていた。
【高校野球ドットコム編集部】
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