梶田 蓮選手 (三重)
短評
観戦レポートより抜粋(2018年4月1日) 両チーム合わせて計26安打が飛び出た打撃戦を制した三重。その中でひときわ存在感を示していたのが、7打数3安打4打点をマークした右投左打のリードオフマン・梶田 蓮(3年)である。170センチ65キロと細身ながら昨秋の三重県大会では菰野の最速150キロ右腕・田中 法彦(3年)から3安打をマークしたバットコントロールは、49年ぶりのベスト4入りをかけたこの大舞台でも健在だった。 中でも特筆すべきはトップに入ってからのインパクトまでの無駄のない動作である。 右足を上げてから、体を捻りすぎることなく、トップの動作に入る。この時、梶田は両腕が体の奥に入りすぎず、真っすぐに捕手方向に引く。これが振りだしからインパクトまでロスのないスイング。140キロ以上の速球に対しても振り遅れることなく対応することができる理由だ。 センバツでも梶田の打棒は好調である。初戦の日大三戦では147キロ右腕・井上 広輝(3年)から右前安打すると7回裏には1左腕・河村 唯人(3年)の136キロストレートも中前適時打し4打数2安打。3回戦の乙訓(京都)戦こそ4打数1安打に終わったものの、連戦となった準々決勝では第2打席で、星稜先発・竹谷 理央(3年)が投じた内角直球に対し、両肘を畳んで振り抜き大会17号となる本塁打。修正能力の高さも一発回答で示していた。 準決勝の相手は優勝候補筆頭・センバツ連覇を期す大阪桐蔭。根尾 昂(3年)、柿木 蓮(3年)といった140キロを悠々と超えるスピードボールに対し、梶田がいかに対応できるか?その成否が三重にとって2014年夏決勝で敗れて以来の[stadium]甲子園[/stadium]対決となる大阪桐蔭戦の大きなポイントになるだろう。 大阪八尾ボーイズ出身の梶田 蓮が故郷の代表相手に魅せる男の意地。その意地をリベンジに変えることができれば……。三重の49年ぶり「センバツベスト4」は49年ぶり「センバツ優勝」へと化学変化するに違いない。
更新日時:2019.04.20
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