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- 2011年秋の大会 平成23年度熊本市内一年生大会
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熊本国府vs熊本西

野中(熊本国府)
足がかり
熊本国府は、5回から背番号1の野中がマウンドに立ち、持ち前の制球力を生かした小気味のいいピッチングで好投を続けていた。だが、9回に安打や四死球を許し、熊本西に1点差までに詰め寄られ、なお2死満塁。一打逆転のピンチを迎えていた。打席には途中から捕手として出場している林が右打席に向かう。
「最終回に入ってから勝ちを意識して……」(野中)
しかし、そんな悪魔のささやきに負けじと野中は、土壇場になって自らを奮い立たせていた。カウント、1ボール2ストライクまで追い込んだところで、捕手の吉川は「1球外して次の球で勝負する」というシナリオを描いていた。
そして要求通りに投げ込んだ野中の球は、気持ちがこもっていたのか、外角のボール球にも関わらず、思いのほかキレがあり、林は手を出しファール。
「外角のボール球に手を出したので、狙いがわかり、自信を持ってインコースを要求しました」(吉川)
そのサインに頷いた野中は、「ここに投げられたら打てない」というほどのインコース膝元にズバッとストレートを投げ込み、見逃しの三振。熊本国府が1点差を守り切り、決勝進出を決めた瞬間だった。
今大会が公式戦初采配となる熊本国府の井手千秋監督は、試合を振り返り「(チームとして)序盤からイージーミスが出たところなど反省点が多い」と言いながらも最後の場面で、攻めて試合を締め括ったバッテリーを称えた。
「今までだったら、あの場面でインコースを攻められずに崩れたこともありましたが、よく攻めました。もし、あれを打たれて負けても仕方ないと思わせてくれる球でしたから。ほんとバッテリーの成長ですね」
この試合、両軍合わせて10個という失策を記録したが、公式戦という緊迫した試合で、いかにきっかけをつかむ事ができるか。来春以降のトーナメントを勝ち上がる足がかりとするためにも、1年生大会は貴重な経験を積ませてくれる。
(文=編集部:アストロ)






























