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第250回 徳島インディゴソックス・入野 貴大投手&殖栗 正登トレーナー 対談 Vol.12015年01月25日

【目次】
[1]第一印象は「メンタル的なチャレンジ精神と視野の広さ」
[2]「ストレングス」と「コンディショニング」の両輪が150キロの源
[3]「筋肉痛が残る」感覚で残した好成績

入野選手の2013年インタビューはこちらから!

2014年「最速153キロ・NPB入り」への確かなメカニズム

「7年目の結実」。2014年、東北楽天ゴールデンイーグルス(以下、東北楽天)・ドラフト5巡目指名を受け、晴れてNPBの世界に進む四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックス(以下、徳島)入野 貴大投手。

 その決め手となったのは、27試合登板で16勝3敗2セーブ・129回3分の2を投げ、被安打133、奪三振126、与四死球38、防御率2.38。チームを初の独立リーグ日本一に導き、自身も初の年間MVPに輝いた圧倒的な成績もさることながら、昨年から一気に6キロスピードを伸ばし、最速153キロに達したストレートであった。ではなぜ、入野投手は25歳にして球速を上げることができたのか?

 今回は、そのキーマンである徳島ストレングス&コンディショニングトレーナー・殖栗 正登氏とのクロストークを企画。実際に球速アップとNPB入りの確かなメカニズムを積んだ徳島県内某所にある球団トレーニング施設内で、これからNPBを目指す選手たちにも参考となるであろう「一年間のプロセス」に迫った。

第一印象は「メンタル的なチャレンジ精神と視野の広さ」

入野 貴大投手

――まず殖栗トレーナーから聞きましょう。2013年は高知ファイティングドッグス(以下、高知)のトレーナーだった目から、「徳島の入野投手」をどう捉えていたのですか?

殖栗 正登・ストレングス&コンディショニングトレーナー(以下、殖栗) 井川 博文(愛媛マンダリンパイレーツ<以下、愛媛>2011年在籍、2012~2013年・高知。昨シーズンに最速150キロをマークした右サイドハンド)から、入野のことはよく聞いていました。「愛媛で仲がよかった」ということと「球が速い」ということを。対戦相手としては8回に入野が出てくると「イヤだなあ」と思っていましたね。

――「イヤだなあ」というのは?

殖栗 先ほど言った「ストレートが速い」ことに加え、彼が出てくると「徳島・勝利の方程式」に入りますから。その前の福岡 一成もよかったですから、7回から福岡・入野・(オナシス・)シレットと出てくると顔を見るのがイヤでした(笑)。絞り球とかをしっかり決めても打てなかった。(2013年8月21日に1対0の場面で)迫留(駿・現ルートインBCリーグ・石川ミリオンスターズで左腕投手)が同点の一発を打った時くらい?

入野貴大投手(以下、入野) そうですね。あの時はやられました。

殖栗 その時は確か真っ直ぐでしたけど、140キロ中盤のボールを集めて最後はフォーク。そんなイメージでした。

――そんな2人が11月の「Winter league」で、長い時間を共に過ごすことになります。

殖栗 まず彼がこのリーグに参加してくれたこと。本来ならば参加する必要のないレベルの高い選手が来ていたことに正直、感動しました。さらに理由を聞いてみると「NPBからの指名がなかったので、MLBやその他の国でもどこでもいいから、レベルの高いところでプレーしたい」という。井川もそうでしたけど、「上のリーグの環境でないと技術的レベルを高められない選手を、どうにか上のリーグに行かせてあげたい」と改めて思いました。加えて入野にはメンタル的なチャレンジ精神や視野の広さを感じました。

入野 僕もこの時点では全体練習も終了していましたし、自分は野球も好きですから。徳島の坂口 裕昭代表から「こんなものもあるよ」と言って頂いた時点で、すぐに「行きます」と返答しました。
実は殖栗さんとは阪神2軍との交流戦(2013年2月27日・安芸球場・5対3で勝利)でリーグ選抜チームに選ばれたときにはじめてお会いした時から「知識も豊富で色々なトレーニングをしてくれるな」と思っていたんです。そして実際やってみたら変わりましたね。

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プロフィール

入野貴大
入野 貴大(いりの・たかひろ)
  • 1988年11月26日・高知県香南市野市町生まれ・26歳
  • 身長体重:180センチ84キロ
  • 右投左打・血液型A型
  • 経歴:岡豊-プロ育成野球専門学院-愛媛マンダリンパイレーツ(2008年-2012年)-徳島インディゴソックス(2013年-2014年)
  • 愛媛マンダリンパイレーツの5年間の成績
    183試合登板、18勝9敗14セーブ
    徳島インディゴソックス 
    2013年 39試合 3勝0敗1セーブ 44.2回 46奪三振 防御率0.81
    2014年 27試合 16勝3敗2セーブ 129.2回 126奪三振 防御率2.38
    7年間での四国アイランドリーグplus通算成績は249試合登板(リーグ2位)36勝(リーグ6位タイ)12敗17セーブ・537.1回(リーグ8位) 防御率2.56。
    ストレート 最速153キロ
    東北楽天ゴールデンイーグルス 5位指名
  • 上記データは掲載時のものとなります。

プロフィール

殖栗正登
殖栗 正登(うえぐり・まさと)
  • 1977年1月22日・新潟県新発田市生まれ・37歳・182センチ78キロ・右投右打・血液型O型。
  •  富山市立柳町小学校2年で野球をはじめ、富山市立奥田中~新発田南高~立正大と投手。けがにより大学2年で野球部を退部後、右ひじの治療を行いながらトレーニングを通じたスピードアップへの研究を重ねた結果、大学4年時には約10キロ球速を上げ、140キロ台に到達。海を越えてアメリカ独立リーグや台湾・兄弟エレファンツでプレーヤーの夢を追った。
    現役引退後はトレーナーを志し、東京医療専門学校柔道整復科を卒業。ボディバランス整骨院院長・有限会社ベースボール・トレーナーズ代表として野球を中心としたパフォーマンスを上げつつ、けがの予防に努める「ストレングス&コンディショニング」分野を日本に確立する。特に野球選手等の大きな悩みとなっているイップス克服法に関しては日本で右に出るものがいない存在。

     2013年には高知ファイティングドックス・トレーナーに就任し勇躍四国の地へ。2014年には徳島インディゴソックス ストレングス&コンディショニングトレーナーとしてチームの独立リーグ日本一と、入野 貴大・山本 雅士両投手のNPB入りに大きく貢献した。
    主な資格としては柔道整復師、アメリカストレングス&コンディショニング協会公認ストレングス&コンディショニングスペシャリストなど。
    最新作DVD「徳島インディゴソックス・殖栗トレーナーの「オフトレ」~時期に応じたトレーニングメニュー“177選”~ (ジャパンライム)はじめ著作多数。高校野球ドットコムでも足かけ5年・100回に渡る長期連載「殖栗正登のベースボールトレーニング&リコンディショニング」執筆中。

  • 上記データは掲載時のものとなります。
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