佐藤 賢太 (水城)
- 寸評
- 独特の大きなテイクバックと強い腕の振りが印象的な好投手。選抜の光星学院戦(2011年03月25日)では、5回を8安打4四死球10失点と打ち込まれる苦い経験をした。今後夏に向けて、どのような成長が望まれるのか考えてみたい。
(投球内容)
独特の大きなテイクバックを取り、腕を真上から振り下ろします。そのため少し担いで投げるようなフォームになっています。ストレートは常時130キロ前後~MAX138キロまで到達。それほど球威・球速・球質に特徴はないが、カーブ・スライダー・チェンジアップを織り交ぜたコンビネーションで勝負するタイプ。両サイドに適度にボールを散らすコントロールと多彩な変化球で、相手の的を絞らせないのが本来の持ち味なのだろう。
牽制も上手いし、ややクィックは1.2秒台が多く上手いと言うわけではないものの、マウンド捌きも悪くない。極端に制球が悪いわけでもないのに、それほど甘くないコースの球が打ち込まれる場面が多かった。
(投球フォーム)
そこで気になるのが、投球フォーム。前に身体を倒れ込むようなフォームなので、元来腕の振りから見分けの難しいカーブの修得は厳しいフォームです。そのためカーブを武器にする佐藤投手の腕の振りの緩みが、相手打者にも見破られていたのかもしれません。
なんとか後ろに抜け落ちそうなグラブを最後まで内に抱えられておりますし、足の甲での押しつけは素晴らしい選手です。もしコントロールを乱す要因があるとするならば、「球持ち」の浅さが気になります。指先にまで、力を伝える意識でボールをコントロールして欲しいものです。
投球の4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」の観点でみても、「着地」までの粘りと身体の「開き」は、けして悪くありません。ただ先にも指摘したように「球持ち」には、改善の余地があります。特に前へのステップが広すぎるかなとも思えたのですが、投げ終わったあとにしっかり前に体重が乗っているので、その辺も大きな問題は感じません。
では何が問題だったのか?元々縦に鋭く腕を叩いて来る選手なのですが、カーブの時に明らかに腕の振りが緩んでいるのが原因ではないかと。もう一つは、かなり癖のあるフォームをしているので、身体の何処かに球種がわかるポイントがあるのではないかと想像致します。そういったところが、全国レベル強豪校・光星学院には見破られていたのではないかと想像します。 - 将来の可能性
- 彼の投球は、カーブが大きなアクセントになっているので、この球が使えないとなると苦しくなります。もしその辺を序盤に察するようならば、やはりストレート中心に切り替えるなど、投球パターンを切り替えて行くことを意識したいです。また他の球種も含めて、何か癖がないか、もう一度自らを分析した方が良さそうです。
当然このことは、同じ相手と何度も対戦する上のレベルの野球では、なおさら顕著にでる問題です。自らの球を磨くことだけに終始することなく、自分の癖や欠点にも気を配らせ、またその時の対処もこれからは考えて欲しいと思います。同じことをしていたら、、着実に日々成長しているライバル達に追い抜かれます。それに負けない努力と創意工夫を、夏まで追求して頂きたいと願うばかりです。再びその成長した姿を、甲子園で見られる日を楽しみにしております。 - 情報提供・文:2011.04.18 PN 蔵建て男
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