柳 裕也 (横浜)
- 短評1
- (観戦レポートより抜粋 2012年03月26日)
エース柳 裕也(右投右打・179/73)は完璧だった。
この日計測したストレートの最速は136キロ。高校を卒業して大学あるいは社会人に進んで体作りが進めば145、6キロはすぐ出るだろう。今の話をすると、柳の投手としての完成度は非常に高い。カーブ、スライダー、チェンジアップ、スローカーブを駆使して緩急を作り、高低、内外の四隅を突くコントロールも正確と言うより緻密。
右打者の内角低めに腕を振ってストレートを投げ込み、踏み込めない空気を作ったあとは常套手段の外角勝負はもちろん、ボールゾーンの高めに再三ストレートを配し、空振りや凡打に打ち取って行くのである。先輩、涌井秀章(西武)を彷彿とさせる投球術とコントロールのよさで、私は柳を見て初めてカタルシスを味わった。
課題はテークバック時のヒジの低さくらいだろうか。自然と上がっていくようなバックスイングができれば高校3年の段階では言うことがない。スピードアップは高校卒業後に取り組んでもらおう。 - 短評2
- (観戦レポートより抜粋 2012年03月29日)
横浜の先発・柳はこの日も充実していた。9回を投げ11安打されているが、私は点を取られる気がまったくしなかった。今日の最速は139キロ。高校生レベルで見ても速くはない。まず注目するのは打者手元での伸びとボールの縦の角度である。45°くらいの角度から投げ下ろされているのではないかと錯覚するほど、ボールは上から伸びてくる。
打者手元での伸びは、リリースに秘密がある。よくボールを“潰す”と例えられるが、柳はリリースのとき、明らかにボールを潰している。別の表現をすれば押さえ込んでいる、あるいは真下に叩きつけている。この投げ方は左肩を開いて投げる投手には真似ができない。右腕なら左側面から打者に向かっていく投手だけがこのリリースをものにできる。
左肩の開きが遅いのでボールの出どころが見えづらく、さらにリリースでボールを潰しているので、打者にとってはあっという間にボールが目の前にきている感じだろう。 - 情報提供・文:2012.03.26 小関順二
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