古田 恭平 (智辯和歌山)
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- 寸評
- 智辯和歌山の多彩な投手陣を支えている一人で、小柄ながら140キロ前後のストレートを投げ込む速球派。この夏の予選では、エースの青木 勇人に次ぐ、投球回数を投げました。
(投球内容)
オーソドックスな右上手投げから、常時135~140キロぐらいのストレートを投げ込んできます。ただ残念なのは、ストレートの質が球速ほど打者の手元までこない質の悪さにあります。変化球も、カーブのような縦に割れながら曲がる独特のスライダーとのコンビネーション。まだまだ球種も少なく、シンプルな配球。
それほど細かいコントロールがあるように見えませんが、予選では8回2/3イニングで、四死球は僅かに1個と安定。奪三振は、イニングを大きく上回る12個と結構三線が奪えておりました。しかし甲子園での白樺学園戦では、同点にされるホームランを打たれるなど、持ち味を発揮するまでには到りませんでした。
牽制などの技術も平均的で、クィックなどは行いません。智辯和歌山の投手にしては、かなりいろいろな意味で未完成な部分が目立つ選手です。
(投球フォーム)
ランナーがいなくてもセットポジションから、ゆっくり足を引き上げてきます。
<広がる可能性>
地面に向けて足を伸ばすフォームなので、お尻の一塁側への落としは甘いです。そのため将来的にも腕の振りが緩まないカーブで緩急をつけたりするのは難しいのですが、彼の場合独特の縦の曲がりをするスライダーがそれを代用できてます。またフォークのような縦に鋭く落ちる球種も厳しいので、これの代用となる変化球の修得が求められます。球速の速い変化球を中心に、今後は投球の幅を広げて行くことになりそうです。
<ボールの支配>
グラブは内に抱えられているので、両サイドへの投げ分けは安定。ただ足の甲の押し付けは、ほとんど浮いてしまいボールが上吊る要因になっています。「球持ち」も平均的で、それほど指先まで力を伝えるというタイプではありません。今後は一つ、微妙な制球力が課題になるのではないのでしょうか。
<故障のリスク>
お尻が落とせないのですが、無理にカーブやフォークを投げようともしませんし、シュート系の肘に負担のかかるボールは投げません。ただ腕を振り降ろす角度に相当無理があるので、肩への負担は少なくないはずです。そういった意味では、もう少し腕の角度を緩和させてスムーズな回旋ができるようになると、体への負担だけでなく球質も向上するのではないのでしょうか。
<実戦的な術>
前に大きくステップすることで、「着地」までのタイミングを遅らせることはできています。また胸を大きく張ることで、ボールの出所を隠せているようですが、やはり少し「開き」が早く、ボールが見やすい感じが致します。腕はしっかり振れているので、打者は変化球との見分けが難しいはず。あとは上手く「体重移動」ができるようになり、ボールにウエートが乗せられるようになると、打者の手元まで勢いの落ちない生きたボールが行くようになるでしょう。 - 将来の可能性
- 智辯和歌山の投手にしては、非常にまだまだ未完成な投手だと思います。身体は小さいのですが、そういった意味では伸びシロは多く残っていそうです。これから、いろいろな可能性が残されており、本人の意識次第では大きく化けるかもしれません。これからも大学球界などでの活躍が期待されますので、その成長をぜひ確認したいですね。
- 情報提供・文:2011.09.22 蔵建て男
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