第26回 東海大北海道【後編】「自分を知ることで、自分に合った個人練習を見つけられる」2016年08月19日

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東海大北海道

【目次】(ページ下部のフォトギャラリーもチェック!)
[1]股関節、動的ストレッチでパフォーマンスを高めた山根大幸投手
[2]主砲が取り組む個人練習はジャグリング!?その意図とは?

 前編ではドラフト候補として注目される水野滉也投手のトレーニング法を紹介した。後編では水野投手と二枚看板を組む、山根大幸投手と主砲として注目される伊藤 諄選手の取り組む個人練習に迫った。

股関節、動的ストレッチでパフォーマンスを高めた山根大幸投手

≪山根 大幸≫

 水野とともに投手の2枚看板である山根の大学生活は、ケガとの戦いから始まった。高校時代から痛めていた右ひじを1年春のシーズンが終わった直後に手術。約1年間のリハビリを経て、復帰したのは2年の秋だった。「高校の頃からずっとスピードにこだわっていたんです。リハビリ中はとにかく体を大きくして、復帰したらもっと速い球を投げられるようにと思っていました」とウエイトトレーニングと食事で、入学時70キロだった体重を1年間で90キロにまでアップさせた。

 ところがせっかく投げられるようになったのに、体は思うように動かない。それどころか思った以上に肩、ひじへの負担は大きく、ひざや足首にも痛みが出てしまった。そこからコーチや高校時代の恩師に相談し、ようやく自分に一番合ったトレーニング法を見つけ出した。「いろんなことに挑戦しました。最終的には関節の可動域を上げることが一番自分には合っていた」と、個人練習では特に肩甲骨と股関節を意識した動的ストレッチに多くの時間を割いている。

  • 肩甲骨1

  • 肩甲骨2

  • 股関節1

  • 股関節2

 肩甲骨と股関節を柔らかく使えるようになったことで、ケガに悩まされることがなくなった。これまではいつもどこかを気にしながら投げているのが当たり前だった。痛みの出ない投げ方を探すことばかりに労力を費やしていたのが、自分が納得いく球を投げるためのフォームづくりに専念できるようになったことが、何より大きい。「個人練習は、自分に合った練習を見つけるための時間です」と、気が付けば体重も81キロまで絞り込めていた。

 今ではストレッチとともに必ず行うのが、シャドーピッチング。腕の軌道を確認しやすくするため、専用のスティックを持ってやるのが日課となっている。「実は今年の春は、腕の位置をどこにするか考えているうちにリーグ戦に入ってしまいました。それで前半はちょっと調子が上がらなかった。ようやくいい感じになってきました」と、投球動作の中で力を抜くタイミングをつくれるようにもなってきた。

 ブルペンでも気が付けばすぐにビデオを撮ってもらい、フォームを確認する。これまでは細かいところまでチェックしすぎて、かえって深みにはまることも多かったが、最近では「良くなかった日は、良くなかったということを確認できればそれでいい。あんまり考えすぎないようにしています」と、気持ちにも余裕が出てきた。
「体のケアをすることも大事な練習。上のレベルでやろうとするなら、ケガをしない体をつくることが大事だと思います」と、メンテナンスの重要性を改めて強調した。

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プロフィール

京田 剛
京田 剛
  • ■生年月日 1967年5月16日
  • ■出身地 大阪府
  • ■経歴 奈良県立郡山高校―龍谷大学
  • ■小2から野球を始め、高校時代は捕手。大学では4年間マネジャーで、4年の時は関西六大学野球連盟学生委員長。
  • ■大学卒業後は報知新聞大阪本社でプロ野球、アマ野球を中心に取材。2004年からは大阪学院大学で2年間、硬式野球部の監督を務める。その後は北海道の道新スポーツで約5年、野球を取材。
  • ■2015年にはり師、きゅう師免許を取得し、現在は「スポーツ鍼灸 はり悟空」を経営。鍼灸師としてスポーツ選手を中心に治療に従事する傍ら、スポーツライターとして執筆活動もしている。
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