走り方
走り方2011年11月25日
こんにちは。冬のトレーニングを取り組んでいるみなさんに、今回は足が速くなりたい選手や球際の動きについて説明したいと思います。走り込みをすることによって、沢山の効果を掴んでほしいので作りました。是非、頭に入れておいてください。
1.走る姿勢
※詳しい解説イメージはPCからご覧ください。
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【良い例:前に力が出せている】 |
【悪い例:後ろに力が働きスピードが半減する】 |
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足が速くなりたいからといって、ラダーやハードルなどのトレーニングをやるだけでは、効果を最大限に生かせないのではと思います。そういったことは下記のことをふまえた上で使うトレーニング道具なので、まずはこれを理解していきましょう。
スピードは歩幅×回転数です。
しかし、回転数だけ上げても、軽い段で自転車を早く漕いでもあまり進みません。(空回り)
そこで、歩幅を広がることが重要となってきます。広げるといっても、前に大きく出すのではなく、蹴り足で後ろから前に持ってくる側を意識します。そのような方法で歩幅を広げます。
走るということは、重心を軸からずらすという動きの連続です。頭でみると分かりやすいので頭で表現します。
後ろで蹴る動きを意識して歩いてみると頭が身体の上もしくは前方にいきます。
逆に前に大きく踏み出すことを意識してみると頭が後ろに傾きます。つまり、前に行きたいのに頭が後ろに行くことで、後ろに力が働き、前に行く力を半減させるのでスピードが落ちてしまうのです。
このことを意識して、ラントレをしてみてください。
2.ボール際に弱い選手の例
では、せっかくなのでラントレの考え方の一例を紹介させていただきます。
ボール際に弱い人はなぜ弱いのか。
技術的、体力的にもそれぞれの原因があると思います。技術的以外のところでは、ボールを見た時、ボールに対して目の焦点が合っていないこと(ぼやけて見えている)で正確な位置を捕らえられず落としてしまうのです。つまり、正面の打球は、自分の動きが少ないため、ぶれにくく、焦点が合わせやすい。逆にサイドの打球だと、ボールとともに自分も動くため、非常にボールに焦点を合わせにくい。ランダンプレーのファンブルが出るのもこの原理に近いのではないかと思います。
つまり、サイドに振るノックとか、アメリカンノックは、こういった点を考えてもよいラントレになると思います。これを理解した上で行うと、ただ走る練習ではなくなってくるのではないでしょうか。
その他にも2球を同時に投げるランニングキャッチボールや手玉ランニング、さらにボールとランニングを同時に行うラントレは、(ボール際に弱い人に)非常に有効であると思います。
今回は、走り方からトレーニングと練習の共通ポイントについてお話ししました。これで野球とトレーニングのつながりを理解していただけたのではと思います。初めは意識してできる短距離走から入り、出来るようになってきたらボールなどを追いかけ、意識しないで出来るようにトレーニングを積んでいきましょう。
こういった意識で取り組んでいくと、またトレーニングの考え方も変わってくるのではと思います。
(文=保田 貴史)