【最終回】数値と感覚
第15回 【最終回】数値と感覚2012年01月20日
皆さんこんにちは。トレーナーの田口です。これまで、ご愛読いただきました『動きの基本』も、今回で最終回を迎えることになりました。
当コラムをお読みいただけた方が少しでも上達し、少しでも新しい感覚を身に付けてレベルアップして頂けたのであれば非常に嬉しく思います。今後はまた違った観点から観たコラムをお送りしていきますので今後も愛読いただければ幸いです。
さて、最終回のコラムは『数値と感覚』にということついて私なりの見解を述べさせていただきます。
数値で表せることには限界がある
“『数値』として表せることと、表せないこと”
現代社会では、様々な文明の利器の発達によって多くのものが科学的に解明されてきています。
スピードガンや筋力、そしてスポーツバイオメカにクスなどほとんどの物が明確な『数値』として表されるようになりました。
しかし、その反面『感覚』というものは『数値』の発達によってあまり肯定されないという状況も出てきています。
以前このような話を聞いたことがあります。
「某スポーツで日本代表のチームとヨーロッパ代表チームのフィジカルチェックを行ったときにほとんど差がない結果が出た。しかし実際に試合をしてみると圧倒的な差がある」
『数値』として表せることには限界があると思っています。『数値』ばかりに意識が向いてパフォーマンスが落ちた選手も見てきました。
私がお伝えしてきた『動き』というものは、ほとんど『数値』にすることが出来ません。(傍からみると、ほとんど違いがわからない様なものだからです)
『感覚』というものは、ほとんどやっている本人にしか分からず指導している私まで、全く見分けがつかないものもあります。
私は、『数値』というものはあくまで結果だと思っています。『数値』を求めるためにトレーニングを行うのではなく、いいトレーニングを行った結果が『数値』として表れると思っています。
誤解してほしくないのは『数値』を否定しているわけではないということです。私自身も数値を参考にすることはもちろんあります。ただ『数値』というものを過信しすぎないようにし、自分の『感覚』を大切にして欲しいと思います。
今回は『動きの基本』の最終回ということでいろいろ述べさせていただきましたが、当コラムの内容も、お読みいただいている皆様の『感覚』で判断していただければと思います。
一年間ありがとうございました。
(文=田口 亮)
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