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第8回「硬式ボールに親しむ会」愛媛県高野連・中体連連携行事で開催!

2013.12.16

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シートノックを終え、グラウンドに一礼する高校生と中学3年生たち

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 12月14日(土)、愛媛県高等学校野球連盟と愛媛県中学校体育連盟の連携行事である「第8回・硬式ボールに親しむ会」が愛媛県内4箇所(東予東地区:[stadium]新居浜市営球場[/stadium]、東予西地区:[stadium]今治市営球場[/stadium]、中予:[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]周辺、南予:[stadium]宇和球場[/stadium])で開催された。

 これは愛媛県内中学校軟式野球部に所属した中学3年生に対し、高校野球で使用する硬式ボールへの恐怖心や疑問点を解いてもらうため、2006年から毎年12月に開催されているものである。

高校野球の取り組み方

 この日、中予地区の「硬式ボールに親しむ会」は午前・午後の二部制で行われ、中学3年生の148名が参加。まずは松山商監督として第78回夏の甲子園全国制覇を成し遂げた愛媛北条・澤田勝彦監督から「高校野球の取り組み方」と題し「『挨拶・返事をする』意味、『用具を大切にする』ことがプレーを大事にできることにつながること、『逃げるな・ごまかすな・あきらめるな』がどこにつながるのか」が丁寧に説かれ、午前は済美・午後は松山商が行ったシートノックの模範演技を見学。高校生の練習さながらのアップを終えた後、中学生たちはいよいよ3班に分かれての技術指導へ。

 [stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]では地区の指導者たちが中学生たちにノックを打ち、高校生たちが共に守る姿が見られ、室内練習場では守備の基本動作を中学生たちと高校生たちが共に学び、ブルペンでは投手陣が投球練習。そしてマドンナスタジアムでは東京ヤクルトスワローズが秋季キャンプで使用したばかりのバッティングゲージを使い、硬式ボールの打球感覚を確かめた。


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松山商監督時代に全国優勝した北条・澤田勝彦監督が高校野球の取り組み方を話す

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「硬式ボールに親しむ会」の効果

 計3時間に渡る「高校野球基本講座」。これによる効果は著しい。愛媛県中学校体育連盟代表として挨拶した松山市立湯山中学校軟式野球部監督・山中雅弘監督は「硬式ボールに親しむ会」の効果をこのように語る。

 「過去にも高校で硬式野球をやろうか迷っている生徒が、『硬式ボールに親しむ会』を境に頑張ろうとした例がありましたし、実際にこの会の参加人数も増えています。済美さんや松山商さんが模範演技をしてくれると高校野球への憧れも生まれてくる。野球人口が減っている中で、愛媛県の力が上がってくれればと思いますね」。

 中学生側ばかりでない。高校側にもこの行事は絶大な刺激を与えている。午後の部では実演を交えながら守備の基本を教えた新田・岡田茂雄監督もその1人だ。

 「高校生にとっては様々な指導者のお話を聴けるので、自分の取り組み方を再認識できる。子供たちの反応を見ながら指導するので、私にとってもこれからの指導に活かす部分があるんです。普段は中学校と高校のつながりはなかなかないので、中学校指導者の皆さんにとっても、高校野球の指導がわかるいい機会になったと思います」。

 今回、今年4月の会長就任後初参加となった大浦哲雄・愛媛県高等学校野球連盟会長も「練習後にはみんな自信を持った顔になって帰ってくれている。いい催しだと思う」と評した愛媛県独特の取り組み。来年以降も細部に渡るクオリティアップに着手しつつ、継続されていく予定だ。

(文・寺下友徳

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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